巨人優位の下馬評でも、シリーズの流れは1球で変わる。

　26日から始まる日本シリーズ、巨人有利というのが圧倒的な下馬評だ。

　確かに楽天の絶対エース・田中将大の存在は大きいが、打線、中継ぎ陣の充実度では、巨人が上回るというのが一般的な見方であろう。

　しかし谷繁監督が言うように、短期決戦ではシリーズの流れを大きく変える「この1球」というものが存在するのだ。

「通常は、ボールを強くたたくことで右中間、左中間に強い打球を打とうと思っている。その結果がホームランになるのであって、狙って打つことはない。ホームランは狙って打つと、だいたい失敗するものなんだ。しかし、サヨナラの場面などのシチュエーションは、（ホームランを）狙いに行く場合がある。それで結果が出た時はエキサイトメントだよ。そういう場面ではファンが期待している。ファンの期待を感じて、ファンが求めている中で打つホームランは格別だし、野球の一番といっていいくらいの見どころだと思う」

　ジョーンズが、ホームランについて、そう語っていたことがあった。

　今年の日本シリーズの流れを決める「この1球」は、いつ訪れるのか。

　日本シリーズから目が離せない。