野次馬ライトスタンドBACK NUMBER
MLBマニアの外国人助っ人総チェック!
~濃厚なクセ者ぞろいのセ・リーグ編~
text by
村瀬秀信Hidenobu Murase
photograph byKyodo News
posted2013/03/12 10:30
ロッテとのオープン戦で無死一塁からバント安打を決め、自らセーフをアピールするDeNAのナイジャー・モーガン。
卓越したコミュ力は“清原と仲良くできた大塚”を彷彿。
Toyo 「僕もルイスが来てくれたことはめっちゃ嬉しいですよ。左打席から物凄い広角に打てますし、スイングも“リトル・グリフィー”と言われたこともあるらしいヘソ周りでキレイに回すタイプ。Tomoさんのおっしゃる通り打席での忍耐力は特筆モノで、四球を選べて足もある。すこぶる日本的ないい選手を獲ったと思いますよ。ただ……昨年のエルドレッドは非常に頼もしく、ニックも良かった。そこへ栗原が帰ってきたら、どこを守らせるのか? 個人的にはファースト・エルドレッド、サード・栗原がいいと思いますけど、堂林を外すわけにはいかないので、エルドレッドはレフトで使うしかない。そうなると今伸び盛りの松山、岩本、天谷、赤松、丸、廣瀬、下水流、鈴木将らカープ外野陣が……何故ルイスを取ったんでしょうね」
Tessy 「……ホラ、もうひとつ特筆するならばサンフランシスコ時代。バリー・ボンズの代走や守備固めに起用され“ボンズの足”とか呼ばれていたじゃないですか。『ボンズが笑顔で話しかけるのは新庄とルイスだけ』と言われたくらい非常に稀有なコミュニケーション能力を持っていますよね。清原と仲良くできた大塚みたいなもんですよ。活躍するような気がしてきました!」
Toyo 「この人は人柄もよく努力家です。それと、大学生の時に自分の運転する自動車で事故を起こしてしまい、同乗の親類友人を3人死なせてしまった辛い過去があります。ただ、真面目で誠実な人柄で遺族にも愛されているそうです。前にESPNでそのことが特集されていて、遺族のお宅に亡くなった子の写真と一緒に彼のユニフォームが飾ってありすごく感動したことを覚えています。私は応援しますよ。ただ、カープの補強のやり方が……」
★フレッド・ルイス注目ポイント「広角に打てるシュアな打撃と新庄級のコミュニケーション能力」
未来のロイ・ハラデーか、マダックスのバッタ物か!?
●ブラッドリー・バーゲセン(中日) 投手 推定年俸 6000万円
Tomo 「中日は良い拾い物をしたかも知れません。速いパワーファストボールも無いし三振を獲れるウイニングショットもないので目立ちませんが、四球も少なく一番の特徴であるシンカー、実はツーシーム・ファストボールを投げているようです。この少し落ちる低めのボールでゴロの山を築いて、ヒットを打たれてランナーを溜めてもダブルプレーで切り抜けることが多くあります。この投手は日本の野球には合うんじゃないかと私は思いますね」
Toyo 「そうですね。ちょっと腕が横振りになるので、コントロールが良い割に安心感のあるピッチャーではありませんけど、ツーシームでゴロを打たせるスタイルですから、中日の内野陣&人工芝&統一球&まだ27歳という日本での伸びしろを考えると、おっしゃる通り意外にいいかもしれません。一時は、ロイ・ハラデーみたいになるんじゃないかって言われてましたね。僕は『マダックスのバッタ物』って呼んでいましたけど! わはは!」