“三強”を脅かす伏兵を手繰るトップジョッキーたち。

　先に「二強」と記したが、やはりエピファネイア、コディーノ、キズナの「三強」と言うべきかもしれない。

　3頭とも、手綱をとるのは一流騎手だ。彼らが道中、どのような駆け引きをし、いかにして相手の力を封じながら自身の騎乗馬の力を引き出すのか、想像するだけでドキドキしてくる。

　ビュイック、横山、武だけではない。ダート重賞を勝ったボレアスの全弟カミノタサハラには内田博幸、クイーンステークスなどを勝ったアプリコットフィズの全弟ダービーフィズには蛯名正義、そして、2戦2勝のサトノネプチューンには、3月1日付で地方の大井からJRAに移籍した戸崎圭太と、他の有力馬にもトップジョッキーが騎乗し、三強の一角を崩しにかかる。

　冒頭に記したように、距離に関しても、左右の回りや坂の有無に関してもまだ適性が明らかになっておらず、路線が分かれる前の段階の戦いだからこそ、弥生賞にはこれだけのメンバーが揃う。勝ち馬の多くがのちにGIホースになるのも納得である。

　'13年のクラシックを占いつつ、将来のGIウィナーを見つける楽しみもある第50回弥生賞。三強が後ろを大きく離して叩き合いを演じるのか、それとも大混戦のなかから伏兵が抜け出すのか。

　まもなくゲートが開く。