痛快☆ブブゼラ通りBACK NUMBER
32カ国中唯一のイスラム国家チーム、
アルジェリア代表の狂乱を見よ!
text by
熊崎敬Takashi Kumazaki
photograph byFIFA via Getty Images
posted2010/06/18 14:00
アルジェリア代表の選手が口にする「命懸けの戦い」。
途中出場のゲザルがわずかその15分後に退場し、守護神シャウシが何でもない一撃を取り損ねてしまう。ある新聞では、退場シーンに泣き崩れる女性の写真が掲載された。アルジェリアでは、ゲザルやシャウシ、さらにはサーダン監督を批判する声が高まりつつある。
スロベニア戦では、何人かの選手が新しい髪形や金髪に染めて出場したが、これも「サッカー以外に気をとられている」と槍玉に挙げられた。
グループステージ2戦目の相手は、優勝候補イングランド。
大一番を前に、国への忠誠心ではだれにも負けない選手たちは、口々に「命懸けの戦いだ」と語っている。予選でも証明した崖っぷちでの底力を、「砂漠の狐」は振り絞ることができるか。
「絶対に負けられない戦い」が、目前に迫ってきた。