MLB東奔西走BACK NUMBER
大谷翔平のメジャー行きになぜ驚く?
有効な対策を取らないNPBの不思議。
text by
菊地慶剛Yoshitaka Kikuchi
photograph byNIKKAN SPORTS/AFLO
posted2012/10/25 06:02
今年9月、ロサンゼルス・ドジャースのローガン・ホワイトGM補佐(写真中)が花巻東を訪れ、面談を行った後の写真。エーシー・興梠アジア部長(左)、小島圭市スカウトと共に。「大谷選手は世界でもトップクラスのアスリートです。ドジャースに来てほしいと思っている。必要なら毎日足を運ぶつもりだ」と語ったローガン氏。
日本ハムが強行指名するとの報道もあるが……。
最後に。
このコラムを書き終えたと思ったら、スポーツ各紙が24日付けで、日本ハムが大谷をドラフトで強行指名すると報じていることを知った。
事の詳細はまだ分からないが、もちろん日本ハムが指名することは、制度上何の問題もない。だが日本ハムが指名することで、国内希望だったらしい両親による更なる説得を大谷に強いることにもなりかねない。しかも、このドラフトでの難しい交渉が長期化した場合、彼はプロとして大事な1年目のシーズンにおいて、キャンプから参加できなくなる可能性も出てくる。もし本当に交渉がこじれてしまった場合……日本ハムは道義的責任を求められることにならないのだろうか。
今後、有望選手たちのNPB離れに拍車がかかることにならぬよう、祈るばかりである。