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圧倒的な強さで連覇を達成しても、
バルサの攻撃サッカーは発展途上。 

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中嶋亨

中嶋亨Toru Nakajima

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photograph byDaisuke Nakashima

posted2010/05/19 10:30

圧倒的な強さで連覇を達成しても、バルサの攻撃サッカーは発展途上。<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

来季の放出も囁かれる中、優勝記念セレモニーで“照れ顔”を浮かべるイブラヒモビッチ

ビジャがバルサの攻撃サッカーをより洗練させる。

 では、バルサの新たなセンターフォワードは誰がふさわしいのか。シーズン後半の勝負どころで活躍し、バルサのサッカーが身に染み渡っているボージャンになるのか。どうやら、それはなりそうにない。

 マルカ紙が「すでに発表を待つだけ」と報じ、ラポルタ会長の後任最有力候補であるロッセル氏までもが「グアルディオラが欲しいのなら獲得すべき」と言及した選手がいる。

 それは、ダビド・ビジャ(バレンシア)である。

 スペイン代表でも示しているように、ビジャは素早いパス回しを武器とするチームでその力を遺憾なく発揮する。絶えず動きながらボールを引き出し、スペースに入り込み、その動きと連動することで、周囲の選手にスペースを与えることにもなっている。また、狭いスペースでマーカーを出し抜くプレーができるビジャは、バルサのセンターフォワードに最適だろう。

 最終節が終わり、バルサとの戦いに敗れたレアルのペジェグリーニ監督は、「彼らはすでに作り上げた基盤の上に進歩を重ねている」と語った。それでも乗り越えられない試練があることで、バルサの世界最高の攻撃サッカーは、より洗練されていくのだ。

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