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ラミレスの日米通算安打はスルー?
目指せ外国人初の日本通算2000本!
text by
田口元義Genki Taguchi
photograph byHideki Sugiyama
posted2012/07/11 11:50
2010年には王貞治を超えるプロ野球新記録の8年連続100打点を記録しているラミレス。当時は2000本安打を達成した上で名球会入りし、「いつの日か日本のチームで監督をやりたいと思っている」と語っていた。
日本通算2000本安打という外国人初の偉業に向け……。
ラミレスは言う。
「ひとつひとつの打席、1試合、1試合の積み重ねが今の記録に結び付いた。これまでの実績で、そのことを少なからずみなさんに証明できたと思っています」
日米通算に対してのコメントは控えめだったラミレスも、あと82本に迫った(7月10日現在)「本当の意味での記録」(本人談)となる日本通算2000本安打について触れられると、少し興奮した表情を浮かべながら自分の想いを話し始めた。
「今まで誰もしたことがない、外国人選手初のこの記録をずっと目指してやってきました。これからは、自分としてもモチベーションを高めながらカウントダウンを楽しみ、ファンと一緒に横浜スタジアムで達成できたらものすごくハッピーだね!」
残り82本! 今シーズン中に記録の達成なるか?
早ければ今シーズン中にも達成されるであろう、日本球界通算2000本安打。
前例がないだけに名球会事務局は、記録が近づいたら初の外国人選手としてラミレスを入会させるかどうか議論を始めるそうだ。だが、8年間の日本でのプレーを経てFA権を取得し、日本人選手扱いで支配下登録されているラミレスに対して、そのような議論など野暮以外の何ものでもない。
「ラミちゃんは『日本のラミレス』! 今年中に2000本安打を達成できるだろうから、もっと日本で盛り上げてきましょう!!」
中畑監督がそう声高らかに周囲を煽るように、ラミレスはもう、日本のプロ野球界ではれっきとした日本人なのだ。
球団やファン、そして、野球を愛する全ての人たちへ。今度こそ、ラミレスの日本球界初の偉業を盛大に讃えようではないか。