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長丁場と土壇場のドラマ。
~MLBの今季最終戦で大波乱!!~ 

text by

芝山幹郎

芝山幹郎Mikio Shibayama

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photograph byGetty Images

posted2011/10/07 13:05

長丁場と土壇場のドラマ。~MLBの今季最終戦で大波乱!!~<Number Web> photograph by Getty Images

ワイルドカードでのプレーオフ進出はほぼ確実視されていたブレーヴスだったが……

9回1死までリードしていたはずなのに……。

 だが、ブレーヴスは敗れた。

 9回表1死まで1点をリードしながら、抑えの切り札キンブレルが3対3の同点に追いつかれ、13回表、ペンスに勝ち越し打を許して1点差で敗れ去ったのだ。9月初め、両者の間には8ゲーム半の大差があったというのに。

 ア・リーグは、さらに劇的だった。

 まず、レッドソックスが最終回に逆転負けを喫した。

 こちらもブレーヴスと似たように、9回2死まで3対2とリードを保っていたのだ。クローザーのパペルボンが9回からマウンドに送り込まれていた。

 パペルボンは先頭のふたりを三振に取った。9月に入って投手陣が崩壊し(先発投手陣の防御率が7.08)、7勝19敗の大不振にあえいでいたとはいえ、プレーオフを外すことだけはあるまい、というのが大方の予想だった。

 だが、パペルボンも自滅した。2死を取ったあと3連打を浴び、信じられない逆転劇を許したのだ。アンディーノのサヨナラ打は、左翼手クロフォードのグラヴをすり抜けていった。まさかの結末である。

7対0からの大逆転劇までが最終日に発生!

 そのころフロリダでは、もっと派手な逆転劇が起こっていた。

 序盤に猛攻を仕掛けたヤンキースは、5回までに7対0と大差をつけていた。が、8回裏、レイズは6点を返して食い下がり、9回裏2死、打率1割8厘のジョンソンの本塁打でついに同点に追いついたのだ。

 試合は延長戦にもつれこんだ。

 そして12回裏、レッドソックス敗戦のニュースが報じられた3分後に、ロンゴリアのサヨナラ本塁打が低い弾道を描いて左翼席に飛び込んだのだった。

 8対7。

 9月の初め、レッドソックスに9ゲームもの差をつけられていたことを思うと、あまりにも劇的な大逆転だ。

【次ページ】 この混戦は、来年も再来年も繰り返されるのだろうか。

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