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モウリーニョとモウリーニョ・チルドレン。~CLで早くも実現した古巣との対決~
text by
芝山幹郎Mikio Shibayama
photograph byGetty Images
posted2010/03/04 00:00
モウリーニョとモウリーニョ・チルドレン。~CLで早くも実現した古巣との対決~
モウリーニョと英国サッカーの“マリアージュ”を。
一方、チェルシーの悩みの種はGKツェフの脚部負傷だ。あの痛みようでは、 3月16日のセカンドレグに間に合いそうもない。思えばモウリーニョ時代にも、チェルシーはツェフを頭蓋骨骨折の重傷で長期間欠き、さんざん苦戦した過去がある。
心情的にいうなら、私はモウリーニョに勝たせたい。0対0、もしくは1対1のスコアでセカンドレグを生き延び、夏には置き土産を残してインテルを去ってもらいたい。
つぎの行き先はもちろん英国だ。ファーガソンの跡を継いでユナイテッドの監督に就任するのが時期尚早ならば、しばらくはマンチェスター・シティあたりで監督を引き受け、そのあとでユナイテッドの監督と英国代表の監督を歴任してもらいたい。せっかちなようだが、これが私の望みだ。なるほど、ポルトガル代表の監督という選択肢が残されていることは認めざるを得ないが、モウリーニョとイングランド・サッカーは、ポイヤックの赤と仔羊のソテーのように相性がよい。これほどのマリアージュを、指をくわえて放っておくのはあまりにももったいない。シナリオ実現のためにも、インテルにはぜひチャンピオンズリーグで生き残ってもらいたいものだ。