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岡崎慎司37歳に聞いた、どの指導者のもとで勉強したい? 答えは「トゥヘルですね、やっぱり」「優れた監督というのは『納得のいくチーム作り』をする」
posted2023/06/04 11:07
text by
中野吉之伴Kichinosuke Nakano
photograph by
Getty Images
今季ベルギーリーグのシントトロイデンでリーグ30試合出場を果たした元日本代表FW岡崎慎司。クラブに加入直後の第5節から全試合に出場しインサイドハーフという新境地でも存在感を発揮した37歳は、監督から絶大な信頼を得て選手として確かな価値があることを改めて示した。来季の所属先は未定だが、現役続行の意欲は衰えることなく、さらなる成長に燃えている。
そんな岡崎が以前「将来的には指導者もちょっとビジョンにある」と口にしていたことがある。果たしていま岡崎にはどんなイメージがあるのだろうか? 具体的なビジョンをすでに持っているのだろうか?(全2回の第2回/前回は#1へ)
そんな岡崎が以前「将来的には指導者もちょっとビジョンにある」と口にしていたことがある。果たしていま岡崎にはどんなイメージがあるのだろうか? 具体的なビジョンをすでに持っているのだろうか?(全2回の第2回/前回は#1へ)
トゥヘルですね、やっぱり。もしくはビエルサか。
「いま『世界中のどの指導者のもとでも勉強できますよ』って言われたら、誰のもとで勉強したいですか?」
そんな質問を元日本代表FW岡崎慎司にぶつけてみた。まだまだプロ選手としての意欲に衰えがない岡崎は、来季以降も当然現役続行の意向を持っている。一方で現役引退後のセカンドキャリアとして指導者というのも少なからずイメージしているという。レスター時代にはプレミアリーグ優勝も経験し、日本代表としてW杯にも3度出場。ブンデスリーガではシュツットガルト、マインツで活躍し、スペインリーグにもチャレンジし、様々な指揮官のもとでプレーしてきた。
冒頭の質問に対し、岡崎は、「うーん」とほんの少しだけ考えた後に、すぐ「ある指導者」の名前を挙げた。
岡崎「トゥヘルですね、やっぱり。もしくはビエルサか。指導者として頭の中にあるアイディアやイメージをうまく構築してアウトプットして選手に伝えるのが一番難しいと思うんですけど、トゥヘルはそれがとてもうまかった」
プレー判断が整理されているかというのがいいチームの条件
トーマス・トゥヘルは岡崎のマインツ時代の監督だ。U19監督からトップ監督に抜擢されたトゥヘルは当時まだまだ小規模クラブだったマインツにコレクティブなプレーを植え付け、開幕7連勝をかざるなどブンデスリーガで旋風をまきおこした。その手腕を評価され、ドルトムント、パリSG、チェルシーというトップクラブを歴任した後、現在はドイツの絶対王者バイエルンで監督を務めている。
ではトゥヘルのどんな取り組みがチームを躍動させたのだろうか。