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号泣する田中碧にクーニャが近寄り…敗北後のピッチで何が起きていた? 勝者ブラジルにも“異変”「もう一度、久保建英をピッチに」叶わなかった思い
posted2026/07/01 17:01
ブラジル戦後、失意の田中碧に寄り添うキャプテンの板倉滉
text by

戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
Takuya Kaneko/JMPA
町野修斗のロングスローが、ブラジルに跳ね返される。伊藤洋輝がセカンドボールをゴール前へ蹴り込もうとした刹那、イタリア人のマウリツィオ・マリアーニ主審がこの試合最後となるホイッスルを吹いた。
6月29日のヒューストン・スタジアムに、残酷なコントラストが描かれる。
カナリア色のユニフォームが歓喜を爆発させるなかで、日本の選手は動きを止めた。
日本の選手だけでなく、ブラジルのクーニャも…
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上田綺世はピッチに倒れ込んだ。冨安健洋は、両手を膝について視線を落とした。小川航基もしゃがみこんだ。伊藤洋輝は、立ち尽くした。ブラジルの選手たちがハイタッチを交わし、ぶつかり合いのような抱擁をしている間で、セカンドユニフォームを着た日本の選手たちは、時間が止まったかのように動けない。
田中碧はその場に座り込み、背中から倒れるようにピッチへ横たわる。後半アディショナルタイムに喫した2失点目は、彼のボールコントロールの小さなミスがきっかけだった。
両手で顔を覆う田中に、長友佑都が駆け寄る。ブラジルの控えGKウェベルトンが、田中を抱き抱えて起こした。久保建英と瀬古歩夢も、田中を気遣う。ブラジルのクーニャも近寄っていった。マルキーニョスやアリソンも、日本の選手たちの肩を叩き、背中にそっと手を当てた。ギリギリの勝負を繰り広げた彼らは、自分たちの喜びの裏側に痛みがあることを知っているのだろう。
最後までピッチで戦った選手を、控え選手とスタッフが労う。必要なら手を差し伸べて、声をかける。そっと近くにいるだけのこともある。国際大会でのチームの最終戦や、カップ戦のファイナルでは、お馴染みの光景だ。
しかしながら、ブラジルから一度はリードを奪ったのである。1対1に追いつかれたものの、延長戦突入は目前だった。敗戦をチーム全体で噛み締めるのはお馴染みでも、いつもとは明らかに異なる空気がピッチ上を覆っている。


