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「つづけていれば、何かある」入団テスト、育成指名、移籍…苦労人・DeNA堀岡隼人が「大半は苦しい」プロ生活を生き残って10年目に向かうわけ
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石塚隆Takashi Ishizuka
photograph byJIJI PRESS
posted2026/01/26 11:00
プロ通算で37試合登板のみと、華々しい活躍はまだできていない苦労人の堀岡隼人。それでもここまで生き残ってきた10年目のブレイクはなるか
しかしプロになってからも茨の道が堀岡を待っていた。
入団した2017年に右肘クリーニング手術をすると、2018年は三軍暮らしがつづいた。2019年にファームで好投し、巨人としては高卒育成選手初の支配下登録を勝ち取り3試合に登板。2020年は12試合に登板するも制球難により首脳陣の信頼を得られず、2021年は一軍での登板機会がなく、オフに再び育成契約になった。
2022年はファームで30試合を投げ防御率2.83と結果を出し、2023年に再び支配下登録。この年は3年ぶりに一軍のマウンドに立ったが、やはり制球で苦しみ3試合登板したのみで、オフに構想外を通達された。そして2024年にDeNAに入団している。
華々しい結果は出していないが、まだ生き残っている
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一言では語れないほどの紆余曲折。だが、乱高下を経験しながらも堀岡は今もプロとしてマウンドに立っている。18歳でこの世界に足を踏み入れた青年は、27歳になった。
堀岡は、遠くに眼差しを向け丁寧に語り出した。
「確かに、皆さんが思うような“華々しいプロの世界”というものは、ここまでほとんど経験していません。プロ生活の大半が苦しい思いだったり、悔しさばかりなんですけど、僕は野球が好きですし、またどんな状況にあっても応援してくれる人たちがいるので、そういう方々の期待に応えたいという思いがすごく強いんです。だから最後まで自分を諦めることはできないんです」
自分のためだけでは限界がある。誰かのためにならば、人は頑張ることができる。
「僕よりもつらい思いをしている人なんていっぱいいますし、そういう人の話を聞いたり、想いを聞いて、自分のなかに取り入れています。つづけていれば、なにかあると思っているんで」
毎年、100人以上の選手が去っていくプロの世界で、堀岡は10年目を迎えようとしている。堀岡のこれまでの状況やスタッツを鑑みれば、これは容易なことではなく、そこにはやはり可能性があると考えられているからだ。

