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青学大の異変「(黒田)朝日さんに2分以内で」記者が2区で聞いたプランなぜ崩壊? 誤算続きで往路優勝“黒田朝日の異様さ”「考えられない」解説者も絶句 

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杉園昌之

杉園昌之Masayuki Sugizono

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posted2026/01/02 20:45

青学大の異変「(黒田)朝日さんに2分以内で」記者が2区で聞いたプランなぜ崩壊? 誤算続きで往路優勝“黒田朝日の異様さ”「考えられない」解説者も絶句<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

箱根駅伝5区で1時間7分16秒という異次元の区間新記録を樹立した黒田朝日。青山学院大学を3年連続の復路優勝に導いた

「今回は5区の朝日さんまでに2分以内でつなぐことが、チームでも言われていたことなので。僕は順位を一つずつ上げ、少しでもタイムを縮めることを考えていました」

 大学2年目で箱根路は初出走。周りはケニア人留学生をはじめ、経験豊富な猛者ばかり。厳しい相手関係のなかで順位を全体11位まで押し上げ、1時間6分29秒の区間10位にまとめたのは及第点以上の出来だろう。

「原監督から伝えられていたタイムより30秒近く速かったので、良い姿を見せられたと思います」

縮まらないタイム差…絶望的な「3分24秒」

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 ただ、指揮官が選手たちに伝えていた逆転のシナリオは、なおもぎりぎりの状況だった。2区終了時点でトップとの差は2分16秒。想定外だったのは3区だ。3年連続で出走した4年生の宇田川瞬矢が、先頭との差を詰められなかった。

 10000mの自己ベストはチーム3番手となる27分49秒90。3人を抜いて8位まで浮上したが、区間7位のタイムではまだ物足りない。区間賞を獲得した中央大の本間颯に1分43秒差をつけられ、先頭からの遅れは3分16秒まで広がっていた。

 往路3連覇に黄信号が灯るなか、平塚中継所からスタートしたのは大学3年目で3大駅伝デビューを迎えた平松享祐。“駅伝力”は未知数と言っていい男が、チームに勢いをつける走りを見せた。細かいアップダウンの多い4区で必死に腕を振り、3人を抜いて5位へ浮上。区間3位の力走で前の背中を追った。

 それでも、2位を走る早稲田大・鈴木琉胤が区間賞を獲得し、首位を維持する中央大の岡田開成が区間2位と好走したため、上位陣とのタイム差は縮まっていなかった。首位・中央大との差は3分24秒。山で先頭に立つプランは、さすがに崩れたかに思えた。

 逆転可能の目安だった「2分差」からは大きくオーバーしている。“山の名探偵”工藤慎作を擁する2位・早稲田大との差も2分12秒。箱根の2区で2年時に区間賞、3年時に区間新記録(区間3位)と結果を残してきた黒田をもってしても、あまりに大きなビハインドのように思われた。

【次ページ】 解説者も絶句…最大の“誤算”は黒田朝日だった

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