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吉田響22人抜き、太田蒼生は区間新記録…「箱根駅伝→プロランナー」たちは駅伝界の勢力図を変えられる? ニューイヤー駅伝で別れた“新旧実業団の明暗”
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和田悟志Satoshi Wada
photograph bySatoshi Wada
posted2026/01/02 17:33
ニューイヤー駅伝のエース区間である2区で22人抜きを見せたサンベルクスの吉田響。箱根駅伝発のプロランナーたちが実業団の勢力図を書き換える?
ニューイヤー駅伝に向けて不安を残したかに思われたが、当人に心配はなかった。残り2カ月間は疲労を抜いてしっかりと調整し、きっちりと本番に合わせてきた。
社会人1年目、まずは駅伝で結果を残した。この後は3月の東京マラソンを控えるが、2年目の展望もすでに太田の頭の中にはある。
「1年目は年間を通して距離をしっかり踏んで、マラソンに慣れていきたいなと思っていたので、あえてスピードの強化を入れていなかったんですけど、2年目はそこをちゃんと作り直してやっていきたいと思います。トラックレースに出て、5000mと1万mの記録を上げながらマラソンにチャレンジしていきたいと思っています。自分のやりたいようにやらせてもらっているので、GMOには感謝しています」
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太田が本領を発揮するのは、むしろこれからだ。
「プロを名乗る以上は結果で返さないと…」
吉田もまた同じだ。ニューイヤー駅伝で成果を上げ、これから勢いに乗っていきそうだ。
「やっぱりプロランナーって名乗っている以上は、絶対に結果でお返ししなきゃいけない。それは、他の選手よりも人一倍強く思っています。太田君だったり、同期には強い選手がいっぱいいるので、そこに負けたくないなという気持ちも強いです」
太田をはじめ、平林や篠原倖太朗(富士通)ら同学年の活躍に、いっそう闘志をたぎらせていた。
「響もよく頑張ってくれたと思いますし、太田君も立派な走りを見せてくれました。正直何がプロで何がアマチュアかよく分からないところもありますが、彼らはプロアスリートとして、言うならば、自分の足、体で生きている。それに嘘をつかない日々を過ごしてほしいなと思いますし、それを響にも言っています」
吉田を指導する瀧川氏は、プロアスリートとして競技生活を送る彼らについてこう話した。
近年は、男子マラソン日本記録保持者の大迫傑や、前記録保持者の鈴木健吾らプロランナーが増えているが、吉田や太田のように社会人1年目からプロを名乗るケースはなかなか珍しい。彼らは陸上界に風穴を開ける存在になるかもしれない。

