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日本代表「北中米W杯でベストなキャンプ地」はどこ? 2試合行う街・ダラスの“理想の施設”が実は「ポット1のあの強豪国」に取られそう問題 

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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posted2025/12/26 11:07

日本代表「北中米W杯でベストなキャンプ地」はどこ? 2試合行う街・ダラスの“理想の施設”が実は「ポット1のあの強豪国」に取られそう問題<Number Web> photograph by Getty Images

日本がグループステージ2試合を行うダラスには、このトヨタスタジアムという絶好のキャンプ地候補があるのだが、日本代表が使える可能性は低そうだという。そのわけは……?

グループを突破した場合の可能性は?

 仮に日本がグループFを1位で抜ければモンテレイ、2位ならヒューストンといずれも中部地域で試合に臨めるが、3位抜けならボストン、ニュージャージーの東部地域、中部地域ながら標高2240メートルのメキシコシティ、さらにサンフランシスコ、バンクーバーと、西部地域で戦う可能性がある。その先まで勝ち進めば、また同じように複数の可能性が出てくる。そう考えると、必要に応じてキャンプ地を移すにしても、現時点ではどこに移動するにも時差の影響を抑えられる『真ん中』をベースとすることがベストというわけだ。

 大会が夏期の開催であるため、中部地域は酷暑が懸念材料となっていたが、日本が第1節と第3節を戦うダラスのAT&Tスタジアムは開閉式の屋根付きで空調設備があり、第2節のモンテレイでの試合も22時のキックオフに決まった。グループステージに限っては日本が酷暑の中でプレーすることはなさそうだ。

 むしろ懸念すべきはモンテレイの標高で、1000メートル超えのメキシコの他の会場とは異なり、500メートル程度ではあるものの、プレーにどんな影響があるのかは未知数だ。高地順応や予め経験しておくことが必要だと判断すれば、事前キャンプでメキシコを訪れるケースもあり得るだろう。

森保監督が視察した候補地は……

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 キャンプ地の視察を終えて帰国した森保監督は取材に応えて、次のように説明している。

「ダラスは3カ所見てきましたけど、一番キャンプ地として考えられる設備がそろっているトヨタスタジアムは、おそらくポット1(のチーム)になると思います。そうなったら、我々はそこでできないので、ダラスで(キャンプ)できないことも想定して、ダラスにどうやって移動していくか、そしてモンテレイにどうやって移動していくかというところを見てきました」

 FIFAが各チームに提供するベースキャンプリストを確認するとダラス中心部には3つの候補地があり、その周辺にもまたいくつかの候補地が設けられている。それぞれ宿舎とトレーニング施設がセットになっており、各チームはそのリストの中からFIFAに希望を伝えることになっている。

 指揮官がベストの選択として挙げたトヨタスタジアムは地元のクラブ、FCダラスの施設。セットになっている宿舎(ホテル)からその施設や試合会場まで、さらに空港へのアクセスも良く、立地は申し分ない。その上、希望する設備も十分にそろっているという。

【次ページ】 実はポット1の国にキャンプ地選択の優先権がある!?

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