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日本代表「北中米W杯でベストなキャンプ地」はどこ? 2試合行う街・ダラスの“理想の施設”が実は「ポット1のあの強豪国」に取られそう問題

posted2025/12/26 11:07

 
日本代表「北中米W杯でベストなキャンプ地」はどこ? 2試合行う街・ダラスの“理想の施設”が実は「ポット1のあの強豪国」に取られそう問題<Number Web> photograph by Getty Images

日本がグループステージ2試合を行うダラスには、このトヨタスタジアムという絶好のキャンプ地候補があるのだが、日本代表が使える可能性は低そうだという。そのわけは……?

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佐藤景

佐藤景Kei Sato

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北中米W杯を戦うための大切な要素、キャンプ地。日本代表が“失敗しないキャンプ地選び”をするための必須条件とは? 過去にうまくいかなかった拠点につづいて、今度は成功を収めたキャンプ地を振り返り、今大会でも重視すべき要因を読み解く! 果たして森保一監督の決断は?〈全2回の2回目/はじめから読む

日韓W杯キャンプ地の好条件とは?

 2002年の日韓大会のキャンプ地に選んだ静岡県袋井市の葛城北の丸は、グループステージ3試合の開催地(埼玉スタジアム2002、横浜国際総合競技場、長居スタジアム)のほぼ中間地点に位置していた。新幹線の最寄り駅までもスムーズに移動できる点とプライベートが守られるという条件に合致し、スタッフが選定したいくつかの候補地の中から当時のフィリップ・トルシエ監督が即決した。

 コーチを務めていた山本氏によると、葛城北の丸は選手とスタッフのプライベートが守られ、敷地内で自由に散歩し、自転車にも乗れて、トレーニング場も隣接していてサッカーに集中できたそうだ。また、合宿期間中に選手やスタッフの家族を招待してバーベキューを行うなど、ストレスを軽減するイベントも催されていた。トルシエ監督とスタッフのこだわりが結果的にチームのパフォーマンスを引き出すことにつながった。

南ア、ロシアの好成績を支えたキャンプ地選び

 結局、続くドイツ大会はその日韓大会の経験が生かされなかったわけだが、その後は2010年の南アフリカ大会のキャンプ地『ジョージ』も、2018年のロシア大会の『カザン』も、宿舎とトレーニング施設が近い場所を探し、プライベート空間の確保と試合会場までの交通手段を考慮した上で選んでいる。2022年のカタール大会はドーハとその周辺の集中開催だったので自ずと宿舎と練習場は近い場所にあったが、その中でも設備が充実しているアル・サッドのトレーニング施設を選び、希望通りの場所と設備で練習することができた。

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 日本がキャンプ地選びに成功したとされている前述の4大会は、いずれもラウンド16進出という結果を残した。絶対条件とは言えないまでも、やはりキャンプ地選びは大会の成功に欠かせない条件の一つと言えるかもしれない。

【次ページ】 日本が戦うエリアは中部地域

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