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大谷翔平、山本由伸がWBC参戦へ…ドジャースを動かした「侍ジャパン」交渉の舞台裏 「朗希は不参加」の陰にある超極秘の「慢性疾患リスト」とは
posted2025/12/23 17:01
前回大会では共に侍ジャパンの先発マウンドを任された
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph by
KYODO
来年3月のWBCに向けた侍ジャパンの日本代表メンバーがまもなく発表される。メジャー組参戦が実現に至るまでの舞台裏、ドジャース勢招集に至る道のりとは? 注目の大谷翔平の起用法はどうなるのか。MLB担当の山田結軌記者が解説する。〈全2回の前編/後編を読む〉
2泊4日の強行日程で、侍ジャパンの井端弘和監督はフロリダ州オーランドに向かった。米球界のオフ最大のイベント、ウインターミーティングに参加し、来年3月のワールドベースボールクラシック(WBC)の監督会議に出席するためだ。
現地では、その監督会議以外にも重要なミッションがあった。MLB各球団の幹部と面会し、山本由伸、佐々木朗希、鈴木誠也、今永昇太らメジャーリーガーの大会参加を「許可」してもらうこと。そして、すでに参加表明している大谷翔平が、打者としてだけでなく投手としても出場する“二刀流”起用についてドジャース側から了承を取り付けることだった。
井端監督の言葉に隠れていた「手応え」
「主催者や球団からの返事待ち。コーチ陣にもいろいろ動いてもらっているが、せめて年内には返事が来てくれると助かる」
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井端監督は記者会見でそんな現状を明かした。一見、何も進展がなかったように思われるこのコメントだが実は、そこにプラスの意味合いが隠れている。
WBCの監督会議が行われた12月9日。正午に予定されていた会見の前に、井端監督は朝一番でドジャースの幹部を訪ねた。ウインターミーティング会場から離れたホテルでの極秘会談。ホテルの敷地内にあるカフェテリアが会談場所だった。
井端監督はじめ、日本代表スタッフはある覚悟をしていた。

