マスクの窓から野球を見ればBACK NUMBER

青森「無名の県立高」出身→アメリカの大学へ編入報道…最速159キロ“ドラ1候補”仙台大・佐藤幻瑛って何者？元チームメイトが振り返る「異端の肖像」

posted2025/12/18 11:00

text by

安倍昌彦Masahiko Abe

photograph by

Shigeki Yamamoto

　来秋のドラフト1位候補だった仙台大3年生エースの159キロ右腕・佐藤幻瑛がメジャー挑戦を視野に、アメリカの大学に編入するという。青森の県立高校時代は実績ゼロだった剛腕だが、果たして何者なのか。元チームメイトに聞いた。《NumberWebレポート全2回の1回目／つづきを読む》

　仙台大・佐藤幻瑛投手が、来年アメリカのどこかの大学に編入するという報道に接し、私は驚きと衝撃に襲われると同時に、ある素朴な疑問を抱いた。

　アメリカの複数の大学から話があったという報道だが、これには、その背後にメジャー各球団からの示唆があったと考えるのが自然だろう。

　日本の「メジャーの卵」を、アメリカの大学に進学させて、日本のプロ野球経由ではないメジャー挑戦の「既成事実」にという動き。これは野球界の人の行き来の、新たな導線になっていくのかもしれない。

　それにしてもと思うが、佐藤投手のような「投の大黒柱」が勝負の最終学年を前にして、突然チームを離れるということは、「情」としていかがなものなのだろうか。

　確かに多様化の時代であり、個々の価値観、人生観が優先される時代なのかもしれないが、いなくなられたチームは、そりゃあ困るだろう。

1 2 NEXT

青森「無名の県立高」出身→アメリカの大学へ編入報道…最速159キロ“ドラ1候補”仙台大・佐藤幻瑛って何者？ 元チームメイトが振り返る「異端の肖像」