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山本由伸の変化「他の人は気づかないけど」正捕手スミスが重要証言…ドジャースのワールドシリーズ連覇を支えた男「じつは内野手失格だった過去」―2025年下半期読まれた記事 

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及川彩子

及川彩子Ayako Oikawa

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photograph byAFLO

posted2025/12/20 11:01

山本由伸の変化「他の人は気づかないけど」正捕手スミスが重要証言…ドジャースのワールドシリーズ連覇を支えた男「じつは内野手失格だった過去」―2025年下半期読まれた記事<Number Web> photograph by AFLO

ドジャース山本由伸の投球を正捕手として支えるウィル・スミス

ドジャース生え抜きとしての“責任感”

「第4、5戦が特に印象に残っている。投手陣が絶好調で(第3戦も含めて)24イニング連続無失点に抑えてくれた。彼らの投げた球が僕の構えた位置に吸い込まれるように入ってきたのを覚えている。捕手になってからゲームプラン、配球、そして投手とのやりとりがぴったりハマったのはあれが初めてだった。もちろんピンチもあったけれど、全投手が全力を尽くしてくれた。本当に最高の試合だった」

 結果的にワールドシリーズを制したものの、決して楽なシーズンではなかった。

 ドジャースは山本、ウォーカー・ビューラー、ボビー・ミラー、グラスノウ、ギャビン・ストーンとローテーションを担う先発投手陣が怪我で相次いで離脱し、一時はマイナーから上がってきた若手投手やブルペンの投手たちでやり繰りする苦しい台所事情だった。そんな難しい状況下で投手陣を支えてきたからこそ、無失点の続いた試合の喜びもひとしおだったのだろう。

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 大谷翔平やムーキー・ベッツ、フレディ・フリーマンなどMVPを獲得しているスター選手が多いチームの中で、スミスは常に控えめな存在だ。しかし、生え抜き選手としてチームへの思いと責任感は人一倍強い。

「打者、捕手としてはもちろん、試合の司令塔として、チームメイトの一員として常に全力で取り組んでいる。ドジャースでは一人一人に高いレベルが求められる。毎日、勝つために何をすべきか行動しプレーすること。春季キャンプも同様だ。一秒も無駄にせず、一日を最大限に活用する。日々ベストを尽くす。シーズン中もそれを積み重ねていくだけだ」

山本由伸Yoshinobu Yamamoto

1998年8月17日生、岡山県出身。都城高から'17年にドラフト4位でオリックス入団。'21年から史上初の3年連続投手4冠。'24年にはドジャースに移籍して7勝2敗。178cm、80kg。

 

ウィル・スミスWill Smith

1995年3月28日生、ケンタッキー州出身。'19年にメジャーデビューした生え抜きの正捕手。昨季は128試合出場で打率.248、20本塁打と捕手としては勝負強い打撃も。178cm、88kg。

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