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女子陸上選手を狙う卑劣な盗撮「防ぎきれません。本当に困ったこと」“美女スプリンター”と呼ばれた市川華菜が今語る、現役選手が声を上げる“難しさ”
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矢内由美子Yumiko Yanai
photograph byAFLO/Shiro Miyake
posted2025/12/19 11:04
トップスプリンターとして活躍してきた市川華菜さんが語る、人気の裏にあった葛藤とは
「セパレート部分から腹筋が見えるのは格好いい」
一方で、ここ20年ほどで主流になっている女子用のセパレート型ユニフォームは市川さんもずっとお気に入りだったそうだ。
「まず、私たち選手は少しでもタイムが縮まればいいと思っているので、ユニフォームは少しでも軽い方が良いという考えですね。それに、腹筋が浮かび上がっているのはやっぱり頑張った勲章。セパレート部分から腹筋が見えるのは格好いいと思っていました」
ちなみに現役時代の市川さんが自慢だったパーツは「お尻」。鍛えてサイズが増すと服がなかなか合わなくなるが「そういう悩みよりも嬉しさのほうが大きかったです。頑張った勲章ですから」という。
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また、選手のメディア露出に関しての考え方や感じ方は「人によると思います」という。
「やっぱり表に出たい選手もいるし、SNSが発達しているからこそそれを売りにしてる選手もいると思いますし、嫌だという選手もいると思います。大切なのは周りがそれぞれの気持ちを理解して助けてあげること。選手がどうにもできないところについては、大人がちゃんと守ってあげられれば、行きすぎた事象はあまり起きないと思います」
これが市川さんの考えだ。
2021年に現役を退いた市川さんは、その後同じく元100m日本王者の佐分慎弥さんと結婚し、第1子を出産。続く第3回では、トップスプリンター同士が結婚するまでの、知られざるラブストーリーを聞いた。

