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八村塁、歴史に残る衝撃ブザービーター「ルイは計算できるシューターに成長した」レイカーズ名物記者も絶賛…ただトレードの噂が再燃なぜ? 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byAndrew Lahodynskyj/Getty Images

posted2025/12/10 11:01

八村塁、歴史に残る衝撃ブザービーター「ルイは計算できるシューターに成長した」レイカーズ名物記者も絶賛…ただトレードの噂が再燃なぜ?<Number Web> photograph by Andrew Lahodynskyj/Getty Images

勝利に導く3Pシュートを決め、喜びを爆発させるレイカーズ八村塁(27歳)

 このプレーに代表されるように、NBA7年目の八村はリーグ最大の名門チームの一員として充実したシーズンを過ごしている。今季23戦目を終えた時点で平均14.0 得点、3.9リバウンド。特にFG成功率53.6%、3ポイントシュート(3P)は同46.2 %とシュートが正確なことが目を引き、3P成功率は優れた得点力を持つ選手を数多く抱えるチーム内でもNo.1を誇る(注・規定をクリアしている選手の中で)。昨季までThe Athleticのレイカーズ番記者を務め、現在はBuha's Blockというポッドキャストを運営するジョバン・ブハ氏も八村のシュート力を絶賛していた。

「ルイは効率的なシューターとしてチーム内で地位を確立した。ここ数年で明らかにシューターとしてレベルアップし、40%以上が計算できる3Pシューターへと成長した。今シーズン、彼は明らかにチームで最も優れたシューターであり、とても重要で価値のあるオフェンスの武器だ」

弱点を克服した“最高峰の日常”

 隔世の感がある。ウィザーズからドラフト1巡目、全体9位で指名されてNBA入りした頃、八村はロングジャンパーが最大の弱点と呼ばれていた。3年目の21-22シーズンこそ突然44.7%という高確率で3Pを決めたものの、22-23シーズンはまた31.9%に戻り、最初の4年中3年で同33%以下。それがレイカーズでプレーしたこの3シーズンは常に40%を超える数字を叩き出し、今年はキャリアハイを更新するペースで成功させ続けている。

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 これも練習の成果に違いない。同時にレブロン、ルカ・ドンチッチ、オースティン・リーブスという相手ディフェンスを惹きつけられるスコアラーの周囲でプレーすることで、オープンになる機会が増えたことが幸いに働いているのだろう。冒頭で述べたラプターズ戦のゲームウィナーが3Pだったことは、ある意味で象徴的だったと言える。

 この充実のシーズンの中で残念なことがあるとすれば、これほど精度の高いプレーを続けているにもかかわらず、八村はいわゆる「underused(もっと使われてしかるべき)」の状態になりがちなことだ。わかりやすくいえば、ほとんどボールがまわってこない時間帯が多いということ。この点はブハ氏も指摘している。

【次ページ】 スター軍団の中で限られる役割

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