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バスケットボールPRESSBACK NUMBER
八村塁、歴史に残る衝撃ブザービーター「ルイは計算できるシューターに成長した」レイカーズ名物記者も絶賛…ただトレードの噂が再燃なぜ?
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杉浦大介Daisuke Sugiura
photograph byAndrew Lahodynskyj/Getty Images
posted2025/12/10 11:01
勝利に導く3Pシュートを決め、喜びを爆発させるレイカーズ八村塁(27歳)
「私も今のルイならチームが彼にやらせている以上のことができると思っている。ドリブルで仕掛けてリングに行く能力を見せているし、ミッドレンジも本当に良い。ミッドレンジのプルアップはとても質が高い。ただ、それらは現時点のレイカーズのオフェンスにおいて、そこまで大きく、前面に出される要素ではない。レイカーズのオフェンスはルカ、リーブス、そしてレブロンに大きく依存している。この3人が揃っている時、ルイは主にキャッチ&シュートの役割で、たまにトランジションやクローズアウトを攻めるチャンスが回ってくる程度だ。そして、その機会は多くない」
今季開幕直後、レブロンが故障離脱していたこともあり、最初の11試合での八村は平均16得点以上をマークしていた。ところがレブロンの復帰とともに攻撃オプションの中で下位に下り、もともと得意なはずのミッドレンジでプレーする機会も激減した。コーナーでほとんどノーマークの状態でボールを待ち、シュートを打つチャンスがないままディフェンスに戻るシーンを頻繁にみかけるようになった。
結果として、11月12日以降は10戦連続で14得点以下(12月7日の76ers戦で久々に17得点)。中でも最も極端な例が、12月1日のサンズ戦だった。ドジャースの山本由伸がコートサイドで観戦したゲームで、八村はFG1本を打ったのみで無得点。レイカーズも108-125で敗れて連勝が7で止まり、さまざまな意味で厳しいゲームだった。
八村にとってベストな仕事とは?
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もちろん将来の殿堂入りは確実のレブロン、ドンチッチ、今季はオールスター候補のリーブスが率いるスター軍団の中で、オフェンスの役割が限られるのは理解できる。たとえそうだとしても、今季絶好調で、27歳という年齢的にも今がピークの八村がボールに触る機会がこれほど限られるのはやはり物足りない。
3P成功率はリーグ全体でもトップ10に入るシューターになったが、平均試投数トップ100にも入らない。このような状況の中で、八村にとってベストの役割について考えるファンは少なくないのではないか。そして、来年2月のトレードデッドラインを前に、その持ち味がよりフィーチャーされるチームへの移籍の可能性に思いを巡らせるファンもいることだろう。〈後編につづく〉

