ソフトバンク元ドラ1が楽天入りの「現役ドラフト」初年度の翌オフ戦力外は“12分の8”→今季は田中瑛斗に畠世周…「埋もれた逸材の戦力化率」が上昇 

大きかった中日・細川、阪神・大竹の成功

　3シーズンが経過し、初年度に現役ドラフトで移籍した12人のうち、すでに8人が戦力外になり、1人が育成で再契約している（オコエは今オフ巨人を退団）。生え抜き選手ではない分、ドライに見切られるのも現役ドラフトの特徴だ。非情なようだが、試合にあまり出場しないまま在籍する選手が結構多い現状を考えると、決して悪いことではないと思える。

　中日の細川は貧打にあえぐ中日では、絶対的な中軸打者に育ち、ベストナインにも選ばれ、今オフには年俸が1億円を突破した。また阪神の大竹は、23年の優勝時にはエースの活躍。以後もローテを維持している。

　成功者が出たことで、現役ドラフトの有用性が認められたのではないか。

中日打線の主砲となった細川　©Hideki Sugiyama

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〈2023年〉
漆原大晟（オリックス→阪神）投手27歳
2勝2敗4S10H80.1回 率3.14
→1勝4敗0S7H46.1回 率2.91●戦力外25年

内間拓馬（楽天→広島）投手25歳
12勝0敗0S0H11.2回 率5.40
→一軍出場なし●戦力外24年

佐々木千隼（ロッテ→DeNA）投手29歳
16勝12敗1S27H207回 率3.48
→2勝2敗1S10H58.2回 率2.76

馬場皐輔（阪神→巨人）投手28歳
7勝4敗0S22H118.2回 率3.49
→0勝0敗0S0H8回 率3.38△DeNAと育成契約25年

北村拓己（巨人→ヤクルト）内野手28歳
259打56安6本22点2盗 率.216
→156打27安4本11点2盗 率.173●戦力外25年

梅野雄吾（ヤクルト→中日）投手24歳
14勝11敗4S74H217回 率3.94
→3勝1敗0S4H48.1回 率4.10

鈴木博志（中日→オリックス）投手26歳
7勝11敗18S15H139.1回 率4.91
→1勝1敗0S13H51.2回 率3.83
※オリックスでは登録名「博志」

愛斗（西武→ロッテ）外野手26歳
989打218安21本88点12盗 率.220
→84打15安0本4点0盗 率.179

長谷川威展（日本ハム→ソフトバンク）投手24歳
0勝0敗0S1H10.1回 率0.87
→4勝0敗0S6H25.1回 率2.49△育成再契約25年

櫻井周斗（DeNA→楽天）投手24歳
0勝1敗0S1H65回 率4.02
→0勝0敗0S0H10.2回 率8.44●戦力外24年

中村祐太（広島→西武）投手28歳
11勝15敗0S0H191.2回 率4.60
→0勝3敗0S0H58回 率2.17

水谷瞬（ソフトバンク→日本ハム）外野手22歳
一軍出場なし
→623打176安21本80点10盗 率.283
※24年オールスター出場

ソフトバンク→日本ハムの水谷も成功例

　12人のうち戦力外は4人、育成契約になった選手が2人。残る6人が現役だが、まだ実績を挙げていない選手もいる。

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