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「なぜリリーフ専門投手を追加招集できなかった?」WBC日本の敗因“継投問題”が起きた本当の理由…その対策は「サッカーW杯方式」!?
posted2026/03/19 17:02
ベネズエラ戦で第2先発を務めた隅田知一郎。登板した投手は全力を尽くしたが、日本代表に救援専門投手が少なかったことが継投を難しくしたのは否めない
text by

小西斗真Toma Konishi
photograph by
Nanae Suzuki
第6回WBCは、ベネズエラの初優勝で幕を閉じた。連戦となったアメリカとの決勝では終盤追いつかれながらも直後に突き放し、エスプレッソ旋風を巻き起こしたイタリアとの準決勝は逆転勝利。そして準々決勝は2度目の連覇をねらった侍ジャパンを本塁打攻勢で下した。
過去5大会で優勝3度、ベスト4が2度という日本にとって、準々決勝は史上最速の敗退である。敗者への必定か、直後からさまざまな敗因分析が噴き出した。ベネズエラ戦に限れば、間違いなく継投が理由である。3点リードを奪っていた5回から継投に入ったが、2番手の隅田知一郎がM・ガルシアに2ランを浴び、6回には4番手の伊藤大海がW・アブレイユに逆転3ランを打たれた。
先発の山本由伸が4回、69球での降板。大会規定では準々決勝は80球まで許されており、一部では「早すぎる」との意見があったが、これは登板試合(6日のチャイニーズ・タイペイ戦、相手にかかわらず準々決勝)ともどもドジャースと侍ジャパンの間であらかじめ合意していた、いわば「派遣条件」。大谷翔平が今大会は指名打者に専念したことを「球団との約束」と答えたのと同様であり、議論の余地はない。
日本の投手数は出場チームで最少だった
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しかし、想定内とはいえ大谷が投げないことによって、日本の投手は14人になった。これは出場チームの中では最少タイであり、大会のルール、所属先の意向などさまざまな制約の中、投手のやり繰りを迫られたのは事実である。
また、被弾した2人はいずれも所属先では先発投手。リリーフでの失敗に「不慣れ」が理由だという分析もある。しかし、こうした第2先発での起用は、過去すべての大会で採用しており、隅田や伊藤も過去の代表選出大会で経験している。イニング途中のピンチは救援専門の投手に任せ、第2、第3先発はイニングの頭から行く。それが侍ジャパン伝統の戦略だった。

