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野球の「次」はどこへ行く? 大学で“引退決断”…清宮幸太郎の弟・福太郎(22歳)が描く未来図「ラグビーW杯に心を揺さぶられて…」 

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清水岳志

清水岳志Takeshi Shimizu

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posted2025/12/05 11:02

野球の「次」はどこへ行く? 大学で“引退決断”…清宮幸太郎の弟・福太郎(22歳)が描く未来図「ラグビーW杯に心を揺さぶられて…」<Number Web> photograph by Takeshi Shimizu

プロ野球で活躍する清宮幸太郎を兄に持ち、幼少期から将来を嘱望された弟・福太郎だが、大学での競技引退を決めた。果たして今後の未来図は…?

「ラグビーってルールもあまり理解されず、試合を終わりまで見たことのある人もほとんどいなかった。それが日本でワールドカップが開催されて、ラグビーは認知されたと思うんです。

 大会が進むにつれて、ルールとかラグビー用語とか、選手の名前とかまでクラスで話題になるようになった。人の興味を動かしているようで、“流行”は高校生の自分には新鮮でした。そんなムーブメントを起こす仕事がしたいと思います。スポーツでなくてもいいんですが、何かがメジャーになっていく過程に関わりたいなと」

 父は早大ラグビーを復活させた監督である。実業団のヤマハでは、日本代表を何人も育てた。幸太郎は、これからプロ野球の頂点を目指す存在になりつつある。

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 スケールの大きな手本が身近にいる。福太郎自身が野球に携わって起こしたムーブメントはないに等しい。でも、いつか、みんなが驚くような潮流を作りたいと思っている。

チームメイトとの強い絆は「誇らしく思います」

 最後に、大学でのチームメイトとの絆を聞かせてもらった。

 高校野球は国学院久我山戦が最後だったと前に触れた。

 その久我山の主将でキャッチャーをしていたのが、早大でチームメイトになった黒崎将太だ。高校の時点で、大学でチームメイトになるとは知る由もなかったが、今では特に親しい仲間のうちの一人だという。

「お互いにBチームにいる期間が長くて、同じ自宅からの通い組だったので、帰りの電車の中で慰めあいました。『明日頑張ろう』みたいな感じで」

 代打でヒットを放って涙のナインに迎えられ、そしてベンチの中に入っていって、真っ先に抱き合ったのが黒崎だった。

【次ページ】 最終シーズンは…「つくづく優勝したかった」

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