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「投げなければシーズンに悪影響」大谷のWBC出場は二刀流で…激闘の山本由伸、村上宗隆、岡本和真らの決断は?「ボラスは投手派遣には慎重だが…」 

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山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

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posted2025/11/23 11:05

「投げなければシーズンに悪影響」大谷のWBC出場は二刀流で…激闘の山本由伸、村上宗隆、岡本和真らの決断は?「ボラスは投手派遣には慎重だが…」<Number Web> photograph by Naoya Sanuki

(左から)大谷、岡本、村上。この3人の“共演”は再び見られるのか

 負傷リスクがあるため、投手としては投げるべきではない、という世論もあるかもしれない。しかし、これは違う。理由は、WBC期間中に「投手・大谷」としての調整を中断するわけにはいかないからだ。大谷は2026年、先発投手として計算されている存在だ。WBCでベストを尽くすことと併行して、投球の負荷も上げることが求められる。

「DH専念論」は実は的外れ?

 国内の議論で大谷のDH専念論が出るのは、野球界の至宝を守りたいがゆえ。ただ、大谷とドジャースは2026年のMLBシーズンへの準備を進めなくてはいけない。3月に侍ジャパンに合流してからも日頃の練習ではキャッチボールも行い、ブルペン投球も行い、ライブBPなど実戦的な投球練習で強度を上げるはずだ。例年なら、オープン戦で球数を管理されながら、コンディションを上げていく時期と大会期間は重なる。負傷リスクの回避でDH専念、先発投手として投げない、という選択は、レギュラーシーズンに悪影響を及ぼす。だから大谷は、投げて、打つ。侍ジャパンの世界一連覇をかけ、二刀流で挑む。

 最後に、大谷以外に注目されるメジャー組の選手たちの参加について触れたい。

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 まず、エースとして期待されるドジャース・山本由伸はどうか。ワールドシリーズでMVPを獲得した右腕は、激闘の疲労さえ回復すれば、参加が濃厚と見る。同じくドジャースの佐々木朗希はどうか。今季は右肩を痛め4カ月近く離脱した。となれば先の代理人が指摘した「球団が選手の出場を止めることができるのは、ケガに関連する理由がある場合に限られる」という部分に該当する可能性がある。

メジャー挑戦の村上、岡本は?

 では、今オフメジャーリーグに移籍を目指している選手たちはどうか。ヤクルトの村上宗隆、巨人の岡本和真、そして西武の今井達也。この3選手がメンバー入りするか、しないかは打線と投手陣に大きな影響を与える。

 岡本と村上は前回大会の経験者で中心打者として期待され、一、三塁を守る。日本を代表するスラッガーの参加が可能かどうか。これは入団するチームの意向に大きく左右されるだろう。

【次ページ】 ボラス氏は投手の派遣は慎重だが…

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