「カオリが優勝でも良かった」海外の声も…17歳新星が優勝、表彰台独占となったGP開幕戦の舞台裏「坂本花織が中井亜美の手をとって…」微笑ましかった場面 

4年連続3位入賞の住吉りをん

　3位は、このフランス大会で4年連続、4度目の3位入賞となった住吉りをんだった。

　2023-24シーズンは、ここでのフリーで日本女子では初のISU公認4トウループに成功。今回のフリーでは回転不足で着氷が乱れたが、それでも残りを最小限のミスで丁寧に滑り切った。SP、フリーとも安定した演技で、SP3位だったアメリカのイザボー・レビトを逆転して表彰台に上がった。ここで得た216.06は、今季の女子のランキングでは中井、坂本、そして千葉百音に続く高スコアである。

レビト（米国）をフリーで逆転し、3位入賞となった住吉　©Getty Images

「もちろん今までの3位より上の順位を目指していたっていうところで少し悔しい部分はあるんですけど。自分の今日の演技だったり、いただいた点数に関してはすごく嬉しかったです。3位も年々少しずつ自分の点が上がっていってる3位なので、レベルが高くなっているのを感じますし、それに自分もしっかりついていくだけでなく、それを先導できるくらいに力をつけないといけないなと今日感じました」

坂本が中井の手をとって…微笑ましい場面

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　全員がシーズンベストスコアを出して表彰台に並んだ日本女子3人。アンジェの会場で日の丸が3つスクリーンに映し出され、君が代が流れた。式の後、会場を回って観客に手を振るビクトリーランに入る時、慣れない中井の手をとって坂本が誘導するという微笑ましい場面も見られた。

日本勢の表彰台独占となり、笑顔で同じポーズをとる選手たち　©Akiko Tamura

　ミラノオリンピック選考会となる全日本選手権の女子の戦いは、すごいことになるだろう。他の国だったなら楽に代表になれる実力の選手が目白押しの日本女子。選手たちには少し気の毒だが、これほどレベルの高い日本女子を誇らしく思う。今シーズンの戦いは、まだ始まったばかりだ。