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「翌日、ロウキから電話があった」佐々木朗希“リリーフ転向”を口説いたキーマンが重要証言…怪物の心を動かしたドジャース首脳陣の“強制しない姿勢” 

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杉浦大介

杉浦大介Daisuke Sugiura

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photograph byGina Ferazzi/Los Angeles Times via Getty Images

posted2025/10/23 11:04

「翌日、ロウキから電話があった」佐々木朗希“リリーフ転向”を口説いたキーマンが重要証言…怪物の心を動かしたドジャース首脳陣の“強制しない姿勢”<Number Web> photograph by Gina Ferazzi/Los Angeles Times via Getty Images

9月中旬にリリーフ転向を打診された佐々木朗希(23歳)。ワールドシリーズ進出に貢献した

「メジャー開幕してから特にドジャースタジアムではなかなか思うようなピッチングができない中で、良いイメージがこの球場にはそんなになかった。リリーフで復帰して、自分のパフォーマンスを出せるようになってから徐々に見える景色も変わってきている。そこら辺はすごく来年に繋がるのかなとは思っています」

 さらに「それでは、“ロウキ”コールは聞こえていたんですね?」と問うと、少し頬を緩めて「はい」。公ではなかなか見せなかった表情に思えた。良いイメージを持てなかった場所でも“救世主”として認識されるようになり、当初は緊張もあって頑なだった部分が少しずつ氷解していくかのようだった。

「10月」を見据えていたロバーツ監督

 今秋のポストシーズンを通じ、ドジャースは層の厚さを感じさせる形で勝ち続けている。特に先発投手陣の強力さは驚異。何より素晴らしいのは、振り返ってみればチームの計画通りの形で現在地に辿り着いたように思えてくることだ。

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 NLCS第4戦前、「スプリングトレーニング時点では不透明だったクレイトン・カーショー、大谷翔平、佐々木らが揃って戻ってきたのは計算通りだったのか。それとも幸運だったのか」という問いにロバーツ監督はこう答えている。

「多少の幸運はあったが、基本的には計画的なものだった。彼らのケガはいずれもシーズンを終わらせるようなものではなかった。焦らずにリハビリを優先し、シーズン終盤からポストシーズンにかけて健康な状態に戻すことを優先した」

 トミー・ジョン手術から戻ってきた大谷、左肩に炎症を起こしたブレイク・スネルは確かにその気になればもっと早く復帰し、球数、イニングをペースアップさせることも可能だったに違いない。それをしていれば、8戦中7敗と崩れた9月6日までの失速は起こらなかったかもしれない。

 ただ、ドジャースが照準を合わせていたのはあくまで10月だった。

 資本に裏打ちされた層の厚さ、去年すでに優勝したことによる心の余裕があったからこそできたことであり、プレーオフに入って先発投手陣が防御率1.40と絶好調なのはやはり偶然の結果だとは思えない。

【次ページ】 だが、佐々木の復調は予想外だった

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