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「クジ引き覚悟で創価大・立石正広」は最善か…プロ球団スカウトが明かす“じつは大学生が大豊作”ドラフト戦略「直前で評価急上昇の2投手が」 

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間淳

間淳Jun Aida

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posted2025/10/22 11:00

「クジ引き覚悟で創価大・立石正広」は最善か…プロ球団スカウトが明かす“じつは大学生が大豊作”ドラフト戦略「直前で評価急上昇の2投手が」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

今年のドラフトの目玉は創価大・立石正広だが……ほかの大学生選手でスカウトが注目しているのは誰?

「東京六大学というレベルの高いリーグで本塁打を放っていますが、最大の良さはコンタクト率の高さです。穴が少なく、甘い球は長打にする力があります。プルヒッターのイメージはあるものの、4年生になってからはプロ入り後を意識しているのか、逆方向への強い打球も増えてきました」

 足も含めた攻撃力では、青山学院大・小田康一郎仙台大・平川蓮の評価も高い。小田は身長173センチと小柄ながら、柵越えできるパワーもある。一方、平川は身長187センチ、体重91キロの恵まれた体格からの長打と俊足を武器とする。両打ちも特徴の1つだ。

 スカウトが語る。

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「小田選手はバットの芯に当てる技術が高い。技術を高める努力はもちろん、捉える感覚が優れている印象です。立石選手のような4番タイプではありませんが、対応力や即戦力という面では大学生でナンバーワンかもしれません。それに対して、平川選手は大学生の中では素材型です。左右どちらの打席でも長打を打てますし、肩が強く内野も外野も守れるため、どの球団にもフィットします」

西武が1位指名公表の“打てる捕手”

 右打ちの大型内野手である立石の抽選を回避する趣旨とはやや外れるが、明治大・小島大河は「左打者で大学生1、2を争う好打者」とも称される。打てる捕手の需要は高く、打力を生かして一塁手での起用も視野に入れる球団からは1位指名(西武が公表)もあり得る。

 そして、長打力を最優先する球団から1位を含めた上位で指名される可能性があるのは、大阪学院大のエドポロ・ケイン。身長189センチ、体重93キロの大きな体を生かした飛距離がプロのスカウトを唸らせる。日本航空高校時代にプロ志望届を提出したが指名されず、4年を経てドラフト上位候補まで上り詰めた。

「確実性には課題がありますが、パワーが魅力です。高校時代から着実に成長していますし、この先も進化する期待を感じさせる選手です。肩も強いので、日本ハムの万波(中正)選手とイメージを重ねる球団もあると思います。慢性的に長距離打者不足に悩んでいる球団や中軸が移籍で抜ける球団は、リストの上位に置いているはずです」

ドラフト前に評価急上昇の“2投手”

 他球団との競合を避け、一本釣りを狙う球団の中には、投手に方針転換する戦略も考えられる。計算できる投手は何人いても困らないのは、全ての球団に共通する。青山学院大・中西聖輝東洋大・島田舜也ら実績十分な投手の名前が挙がる中、ドラフトが近づいて評価を大きく上げている2人の投手が注目される。

【次ページ】 石垣らを含めた1、2位指名は駆け引きに

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