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大谷翔平に異変「バレた弱点」調べてわかった“不調の原因”…調子狂わせたフィリーズの異例作戦「オオタニだけ確実に抑える」ドジャース編成も驚いた
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水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph byGetty Images
posted2025/10/16 17:06
ポストシーズンでスランプに陥ったドジャース大谷翔平。復活なるか?
ドジャース編成「あれは打てない」
ただしブルワーズの投手陣はフィリーズの投手陣ほどコントロールの精度は高くない印象だ。フィリーズの左腕たちの低めコーナーへの精度は優れていたが、ブルワーズの場合は低めのコーナーを狙ったと思われる球も大きく外れるなど荒れ気味。ドジャースのアンドリュー・フリードマン編成本部長もNLCSが始まる前の会見で「ショウヘイに対して、フィリーズの投手陣はこれ以上ないというほどの精度の高さだった。素晴らしい球を持った投手が驚くほどの精度で投げてきたら、優秀な打者でも打てない。1人の打者に対してあれほどの精度で攻めてくる投手たちを見たのは初めてだ」と語っていたほどなので、フィリーズ左腕たちは別格だった。
しかしブルワーズとのシリーズでも、第2戦を終えた現在、サイドスローの左腕はやはり打てていない。
大谷は最初の2試合で7打数1安打1打点、3四球(うち申告敬遠2)、3三振。左腕に対しては、第1戦でオープナーのアシュビーから四球を選んだが、ケーニッグに対しては一ゴロ。第2戦の7回1死三塁でアシュビーから一、二塁間を抜く渋い当たりで1点適時右前打を放ち連続無安打を19打席で止めたが、その次の8回2死満塁の好機ではガサーに対し3球三振に倒れた。
ボールを見逃せるか?
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ロバーツ監督からは「球の見極めが良くない」とも指摘されており、スランプの影響で本来の打撃を崩している可能性もある。大谷自身もその点を意識しているのか、第3戦前日の会見で「ストライクを振ってボールを見逃す。打席のクオリティをしっかりと高めていく」と話していた。
因みに地区シリーズとNLCS第2戦までの6試合は25打数2安打で、打ったのはいずれも左腕からだが、どちらも強烈なゴロが内野の間を抜けるという当たりで、打球は上がっていなかった。15日付のMLB公式サイトによれば「ショウヘイ・オオタニはレギュラーシーズンで55本塁打を放ち3年連続MVPが有力な打者にはまだ見えないが、それでも勝ち続けているドジャースには問題ないのかもしれない」。大谷の本来の姿が今後見られるのか、注目したい。
