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ロバーツ監督「ロウキは感情を出すようになった」なぜ佐々木朗希23歳の評価が“激変”した? じつは“かなり辛口”だった指揮官と佐々木がハグするまで
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斎藤庸裕Nobuhiro Saito
photograph byAFLO
posted2025/10/15 06:00
ドジャース入団1年目、ロバーツ監督の佐々木朗希評はどう変化したか?
ロバーツが語っていた「ロウキは自信をもっとつけて」
5月中旬に右肩のインピンジメント症候群で離脱。故障が発覚した直後、「選手が自分の状態を伝えてくれないことはある。だが、コミュニケーションというのは双方向でなければならない。オープンになって話せば、いろいろな選択肢があるということを学んで欲しい」と、対話が不十分だったことを指摘した。
ノースローでの調整を経て、一時はキャッチボールを再開したが、6月上旬頃から再びノースローとなった。当時、ロバーツ監督は、今季の戦力として佐々木を外して考える可能性について「それはフェア(な考え)だと思う。もちろん、復帰することを期待しているが、彼なしでプランを立てていくこと、それはフェアな考え方だ」とコメント。若手右腕の将来性を見据え、今季に限っては戦力構想外も辞さない厳しい見方を示していた。
実戦復帰が近づいてきた8月には「ロウキには自信をもっとつけてもらいたい。真の自信を」と注文をつけた。マイナーリーグでのリハビリ登板が始まっても、厳しい評価は変わらず。「我々の先発陣はいい投球をしている。ロウキは圧倒的な投球を見せなければいけない」と、メジャー復帰への基準を高く設定した。8月下旬、佐々木のマイナー登板の翌日にも同監督は「まだ映像を見ていない」と明かした。称賛を浴びせている現在と比べ、声のトーンは明らかに低かった。
「本当か? 教えてくれてありがとう」
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風向きが変わったのは佐々木が100マイルを連発した9月9日のマイナー戦だった。米メディアから佐々木の剛球復活を伝え聞いたロバーツ監督は「本当か? それは素晴らしい。ドジャースにとっても、ロウキにとっても良いこと。知らせてくれてありがとう」と興奮気味に喜んだ。ここから、評価はうなぎ上りだった。中継ぎ起用を受け入れ、メジャー復帰で結果を残すと、リリーフ陣に不安を抱えていた窮地のチームを救った。

