「なぜこの選手をこんなに使うのかと思っていましたが…」前楽天監督・今江敏晃が語る“新庄ファイターズ”4年目の結実「まさに飛躍、驚いた2人の選手」 

「ファームで対戦していた頃は1番DHとかで試合に出ていて、バッティングは良いけれど、捕手としてのイメージは薄かったんです。それが一軍でチャンスをつかみ、期待に応えたことで捕手としてのポジションを確立した。

　二軍時代の彼を思えば、成長というより飛躍という言葉が相応しいですよね。リードという部分はやはり、一軍で経験を積んで、多くの投手と組むことで成長できますから。打つ、走る、投げる、守るという全てにおいてポテンシャルをしっかり引き出せた好例だと思います」

ショートのレギュラーに定着した水野達稀　©JIJI PRESS

「センスはあるけど荒削り」だったあの内野手が…

　内野守備の生命線であるショートのレギュラーを掴んだ水野達稀もその一人。入団後2年間は主に二軍で経験を積んでいたが、昨年開幕早々の抜てきに応えてポジションを掴んだ。今季は新人の山縣秀と争いながらも100試合に出場し、存在感を見せつけた。

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「二軍でくすぶっていた頃は、センスはあるけれど粗削りで、大事な場面でミスが出たりするのがもったいないな、という印象でした。でも去年、今年と試合に出るなかでそういった細かい部分もしっかり詰めていって、レギュラーとして大きく羽ばたきましたよね」

達孝太ら大型投手が次々に育ったファイターズの投手陣　　©Hideki Sugiyama

　投手陣を見ても、当時二軍にいた達孝太や福島蓮、柳川大晟といったいずれも身長190cmを超える大型投手が才能開花。リリーフ陣でも、移籍組の齋藤友貴哉、田中正義らが勝ちパターンに定着した。

大型投手が育つファイターズの土壌

「ファイターズの二軍と対戦していると、なぜこの選手をこんなに使うんだろうとか、この場面でなぜ交代させるのか、など試合展開としては不思議に感じることが多いんです。実際には、しっかり育成プランの中で登板数や打席数、起用法が管理されていて、その選手に合った段階を踏んで成長させている。年月を経てそこが実って形になったということなのだと思いますね」

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