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ドジャース・佐々木朗希の覚醒…米老舗メディア編集長が「“驚き”ではなく“必然”」と評するワケは? 日米メディア「ロウキ評」の決定的な差
text by

一野洋Hiroshi Ichino
photograph byGetty Images
posted2025/10/09 06:02
リリーフに転向して活躍を見せる佐々木朗希。日米メディアでの意外な「評価の差」はどこにあったのだろうか?
テイラー氏の言葉は、的確に今季の佐々木への現地報道の論調を凝縮している。“興味深いシーズン”という表現には、驚きではなく大きな必然性が込められている。
転向を「賭け」とは捉えず、「環境が導いた最適解」とみなす視点は、米メディアが共有してきた評価の延長線上でもある。エカーズリーの例を引くことで、リリーフ転向を“変則ではなく伝統的成功パターン”として再定義していることからもその高評価が分かる。
テイラーの視座を通すと、佐々木の転向は偶然ではなく、チーム状況と彼自身の特性が噛み合って生まれた必然に見えてくる。
日米メディアの差…「驚き」ではなく「必然」
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少なくとも米メディアは佐々木のクローザー転向は偶発的な実験ではなく、シーズンを通して積み重ねてきた伏線の回収だったと見ている。そこには日本メディアの論調との微妙な違いがある。
結果としてドジャースのブルペンはひとつの形を取り戻し、佐々木は新しい物語の主役として浮かび上がった。
現地メディアの筆は、その佐々木の変身を“奇跡”ではなく、変わらず“必然”として描いているのだ。

