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大谷翔平1015億円、山本由伸463億円、年俸42億円スネルでもなく…「賭けをするならね」ベッツ12年566億円こそドジャース“恐るべき投資”の元祖
posted2025/10/30 06:00
大谷翔平とベッツ。彼らの契約年数を見るとドジャースの恐るべき投資力が見えてくる
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
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Daniel Shirey/Getty Images
年俸で見るとトップ2はグラスノーとスネルだが
ワールドシリーズ連覇に向けて、ドジャースは激闘を繰り広げている。第3戦、史上最長タイとなる延長18回の死闘では、ほぼ全選手がグラウンド内で自らの仕事を果たし、劇的な勝利をつかみ取った。その超一流集団の選手たちについて、「spotrac」が発表した2025シーズンの各選手年俸をランキング化してみると、多くの驚きがある。
じつはチーム内で今季トップの年俸は大谷でもベッツでもなく、グラスノーの3250万ドル(約48億7500万円/以下すべて当時のレート)。次いでスネルの2843万6867ドル(約42億6553万円)となっている。先発投手への大きな投資が目立つ一方、昨シーズン終盤戦から大活躍したリリーフ陣はバンダが100万ドル、ベシア225万ドルと、シーズン通じてフル稼働をする割には年俸は相対的に低い印象だ。
綺羅星のごとく輝くスターとその年俸。ただドジャースの球団の“恐るべき投資力”で見逃してはならないのは「Contract Value(契約の総額)」と「Contract Length(契約年数)」である。
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ドジャースには、10年以上の長期契約を結んでいる選手が4人もいる。
大谷(10年:7億ドル/約1015億円)、山本(12年:3億2500万ドル/約463億円)、ベッツ(12年:3億6500万ドル/約566億円)、スミス(10年:1億4000万ドル/約210億円)と、攻守に欠かせない絶対的な主力に、金額面で最大限の評価をしていると言っていい。
ムーキーについて、長期契約への賭けをするなら…
ドジャースの親会社グッゲンハイム・パートナーズは約50兆円の資産を持つとされる。圧倒的な資金力を後ろ盾に、これだけの契約を次々と取りまとめた補強戦略には“やっかみ”や批判の声も集まるが、それほどまで投資しなければ、ワールドシリーズ連覇は難しいという証左である。
2020年代に入ってからの“投資戦略の元祖”と言えるのが、2020年に12年契約を結んだベッツである。

