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衰えたとしても…田中将大の日米200勝は“最後の偉業”かもしれない「大谷翔平81勝、山本由伸89勝、菅野智之146勝、前田健太でも165勝」 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2025/10/08 17:00

衰えたとしても…田中将大の日米200勝は“最後の偉業”かもしれない「大谷翔平81勝、山本由伸89勝、菅野智之146勝、前田健太でも165勝」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

日米通算200勝を達成した田中将大

 ヤンキースに移籍してPRP療法を受けてからは、ギアチェンジはあまり見られなくなったが、先輩の黒田博樹に倣ってシンカー、ツーシームなどを投げて打者を抑える安定感のある投手になった。

 2014年から19年まで、田中はヤンキースで6年連続2ケタ勝利。抜群の成績ではなかったが、ヤンキースのローテの中心を担った。

楽天復帰当初は球速も150キロ台だった

 2020年、コロナ禍で3勝に終わった田中は2021年、古巣・楽天に8年ぶりに復帰する。この時点ではNPBで99勝、MLBで78勝、日米通算200勝にあと「23」と迫っていた。この年から昨年までの田中の成績と最高球速を見ていこう。

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2021年 楽天 32歳 球速154km/h
23試4勝9敗155.2回29球126振 率3.01
2022年 楽天 33歳 球速154km/h
25試9勝12敗163回30球126振 率3.31
2023年 楽天 34歳 球速151km/h
24試7勝11敗139.1回38球81振 率4.91
2024年 楽天 35歳 球速147km/h
1試0勝1敗5回2球1振 率7.20

 21年の田中は味方の援護がなく4勝しかできなかったが、円熟味のある投球を見せた。22年も味方の援護は乏しかったが、前年よりもイニング数を伸ばした。この2年間、フォーシームの最高球速は154km/hを記録し衰えは感じさせなかった。

 しかし23年以降は最高球速も衰え、三振を奪えなくなりめっきりと衰えが見えた。21年から24年までの4年間で積み上げた勝ち星は「20」。あと「3」ではあったが、この年11月に36歳になった田中は限度額を超える年俸減額提示を断って自由契約となり、巨人への入団が決まった。

 4月3日の初登板で、中日を5回自責点1に抑えて初勝利。幸先よく198勝目を挙げたが、ここから4試合は15.2回を投げて自責点10、被安打25。衰えは明らかだったが、8月21日のヤクルト戦で、5回自責点1、199勝目を挙げる。

ダルと田中が今季達成の日米200勝…あと2人は?

 しかしここから3連敗、ペナントレースへの貢献もほとんどないままに9月30日の中日戦で、今季最長タイの6回を投げて自責点2でようやく200勝目を挙げた。

2025年 巨人 36歳 球速149km/h
10試3勝4敗45回21球29振 率5.00

 今季の最高球速は149km/h。前年より少し球速は増したが、衰えは明らかだ。三振が奪えなくなる一方で、与四球が増えた。制球力も球威も「並みの投手」になったが、今季パドレスで達成したダルビッシュ有に続き、通算4人目の200勝にたどり着いた事実は変わらない。

【次ページ】 菅野146勝、由伸89勝、大谷81勝という事実

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