テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER

「オオタニはずっと親切なんだ」ドジャース大谷翔平と“同学年”苦悩スコットがニコニコ、米国人記者は「本塁打王の評価…人によって違うよね」 

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柳原直之(スポーツニッポン)

柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara

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posted2025/10/06 11:03

「オオタニはずっと親切なんだ」ドジャース大谷翔平と“同学年”苦悩スコットがニコニコ、米国人記者は「本塁打王の評価…人によって違うよね」<Number Web> photograph by Stephen Brashear/Getty Images

シーズン55本塁打をマークした大谷翔平。同学年の抑えやLA番記者が語った素顔と評価とは

「同じ94年生まれで仲が良いということもあると思う。野球の話もするし、野球以外の話もするよ。でも同じチームになると、みんな大きな家族みたいなものだから、みんな仲が良いんだよ」

 4年総額7200万ドル(約112億円)の大型契約で今季加入したスコットは守護神として期待されたが、思うような結果が残せず「キャリアで最悪のシーズンだ」と暗い表情を見せることが多かったが、大谷にはそんなスコットにもシャンパンファイトを楽しんで欲しいという気遣いがあったのかもしれない。考え過ぎかもしれないが、大谷の話をするスコットは楽しそうで「彼は僕がここに来た時から親切にしてくれる」と話していて、こちらも自然と笑顔になった。

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 もう1人、話を聞けたのは佐々木だった。

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 試合前にクラブハウスで日本メディアの取材に応じ、メジャー初のシャンパンファイトに関する感想を問われると「WBC以来だったんですけど。来年はしっかりチームに貢献して、成績に見合った終わり方をしたいですね」とやや自虐的なコメントを残し、笑いを誘った。

 佐々木はスコットや大谷と違って、シャンパンファイトで笑顔を浮かべる場面はあったが、どこか居心地が悪そうに見え、すぐに輪から離れて捌けてしまっていた。とはいえポストシーズンに進めば、シャンパンファイトは最大まだ4回経験できる。次こそは佐々木の満面の笑みが見てみたい。

 大谷は試合前にマリナーズの会長付特別補佐兼インストラクターのイチロー氏にあいさつし、3分ほど談笑した。

 その後はブルペンで33球。通常、ブルペンは登板2日前に入るが、この日はワイルドカードシリーズ初戦の3日前。試合は予定通り欠場した。指揮官は初戦の先発を「まだ秘密」と話すにとどめたが、初戦の先発ではないことがこの辺りから見えてきていた。

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 レギュラーシーズン最終戦の28日。敵地Tモバイル・パークでも「MVP! MVP!」の大合唱が鳴り響いた。4―0の7回2死。大谷は左腕スパイアーに2球で追い込まれても3球目の95.1マイル(約153キロ)を捉え、中堅左に豪快なアーチを描いた。

 自己最多&球団記録を更新する55号ソロ。初回の右翼線二塁打、3回の右前打と合わせ、今季12度目の3安打で締めくくった。

【次ページ】 LAタイムズの米国人記者「本塁打王の評価は人による」

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