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セッター永露もびっくり「トス300本あげて」男子バレー“次世代ミドル”25歳エバデダン・ラリーが“超強気”な理由「戻ってきても、席はないぞ」
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田中夕子Yuko Tanaka
photograph byYUTAKA/AFLO SPORT
posted2025/09/18 17:04
高橋藍(左)と喜ぶエダデダン・ラリー。まさかの予選敗退となった世界選手権だったが、終始安定したプレーを披露していた
まさに有言実行。手ごたえを得た一方で、エバデダンは違う悔しさも滲ませる。
「もっと早い段階、1試合目から『ミドル使って』と言えばよかった。それだけの自信もありました。世界選手権という大舞台は自分の強みを出すための場所なので、自分たちの一番いい姿を想像して、僕も、みんなも入ることができればもっといい結果で終われたんじゃないか。そう思うと本当にもったいないし、悔しいです」
だからこそ、間もなく始まるクラブシーズン、そして、その先にあるロサンゼルス五輪の出場権獲得が使命となる来シーズンに向けて覚悟をにじませる。
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「来年、パリに出た3人が揃って戻ってきたとしても、『もう席はないぞ』と思わせるぐらいの存在、ナンバーワンミドルになること。負けを知ったからこそ、ここからは這い上がるだけなので」
日本代表にとって、エバデダンにとって苦しく、厳しい世界選手権は終わった。最後に差した光明を、確かな力に変えていくための戦いがまたここから始まっていく。
エバデダン・ラリー・アイケーLarry IK Evbade-dan
2000年8月18日生、岐阜県出身。195センチ、90キロ。最高到達点は350センチ。兄の影響でバレーボールを始め、松本国際高校(長野県)では春高バレーに出場。筑波大3年時にパナソニックパンサーズ(現・大阪ブルテオン)に加入し、2022年1月にリーグデビュー。同年に日本代表初選出。23年のパリ五輪予選では高橋健太郎の負傷により、アメリカ戦に出場。本大会のメンバーから漏れたが、現地パリにとどまって最後まで代表チームに同行。2024-25シーズンのSVリーグではベスト6に選出された。


