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野ボール横丁BACK NUMBER
高校野球に異変「ついに甲子園で“黒スパイク”が絶滅していた…」“白=汚れやすい”はもう古い…令和の高校球児「汚れたのがカッコいい」新トレンド
text by

中村計Kei Nakamura
photograph byJIJI PRESS
posted2025/09/11 17:26
一昨年(2023年)の北海高校(南北海道)。もう黒スパイクは甲子園で見られなくなるのか
星 確かに指導者は今も黒が多い気がしますね。従来のユニフォームはそもそも黒スパイクをイメージしてデザインされていたと思うんですよ。なので、北海もスパイクを白にするのなら、いっそのことユニフォームもそれに合うものにしようとオール白化に踏み切ったんじゃないですかね。
――あと数年したら、どこのチームのユニフォームも真っ白になってしまうんですかね。それもつまらない気がします。
星 そこへいくと、青藍泰斗のブルーに白ストライプというユニフォームは斬新でした。あのユニフォームは白スパイクが似合っていました。もともと白スパイクを前提にデザインしたのだと思います。今後、ユニフォームを新調するチームにとっては、いい参考になる気がしますね。
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――キャメル系のグラブも白っぽい色が増えた気がするんですよね。
星 確かにだいぶ白っぽくなってきましたね。白の方が軽く感じるからだと思います。キャッチャー防具も白化する日は近いと思います。高校野球ではキャッチャー防具は黒か紺という規定があるのですが、なんせ、キャッチャーがいちばん暑いし、重い物を付けてますから。高校野球以外では白系のプロテクターやレガースは、すでにけっこう出回っているんです。高野連が白いキャッチャー防具を容認するのは時間の問題でしょうね。
――それこそ汚れが目立ちそうですけど。
星 白スパイクが出始めたときも、そう言われてたんですよ。でも今は選手たちは「ちょっと汚れてきたくらいがカッコいい」と言ってます。そういうもんなんでしょうね。慣れると、その汚れも好意的に受け止められる。
――キャッチャー防具は白化の終着駅のような気がしますね。
星 あとはバットのグリップでしょうね。グリップを白くするだけで、だいぶ印象が変わると思います。黒バットに白グリップとかって、反対色なのですごく映えるんですよ。それと、色味に白が加わるだけで、涼やかですし、本当に軽く感じますから。金属バットの素材自体は、黒かシルバー系かゴールド系に限定されているのですが、いずれはバットの素材も白が認められるようになるかもしれませんね。ただ、白が認められなくても「ホワイトシルバー」のようなネーミングで限りなく白に近いシルバー系のバットを出してくるメーカーがあるかもしれせん。
“古いバット”がトレンドに…
――バットでいうと、この夏、新基準になってからついに大会のホームラン数が10本と2ケタに乗りました。



