甲子園で話題沸騰の「誤審問題」…横浜vs県岐阜商の“あのプレー”を現役審判員はどう見たのか？「確かに粉は舞ってますね。でも…」 

　そんなことを考えているうちに、代打・丹羽選手、横浜高の左腕・奥村頼人投手（3年・178cm86kg・左投左打）の初球、外寄り速球を自分のスイングで「ハッシ！」と叩いたから、もう一度驚いた。

　このバッター、ただ者じゃない。秋の新チームからは4番だろう……という期待を乗せた打球が、ライナーとなってライト線に伸びる。

　必死のダイビングキャッチをこころみる横浜高・今村稀翠右翼手の左手のグラブのわずか先に打球は落ち、その瞬間「白い粉」が舞ったようにテレビ画面には映った。

丹羽の打球に飛びついた横浜ライト今村稀翠。一塁塁審はファウルと判定した（県岐阜商スタンドは喜びの表情）　©KYODO

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　一塁塁審のジャッジは「ファール！」。

　あまりそういうことにこだわらないほうなので、「ああ、ファールなんだ」と流してしまったが、これがのちの「誤審騒動」につながっていった。

フェア？ ファール？ 紛糾した誤審騒動

「確かに、粉は舞ってますね。でも、ボールが落ちた場所はファールゾーンだと思います」

　現役高校野球審判・Aさんが見ているのは、その場面の映像や画像だ。

　SNSを巻き込んで大きな騒ぎとなった甲子園の「誤審騒動」。はたして現役の審判員はどう見たのだろうか？

＜次回へつづく＞