「いつでも監督をやめていい」「記者たちにモテる」沖縄尚学と日大三…2人の甲子園監督の“決定的な共通点”「食事中とかも、けっこうタメ口なんで」

　こんなにも似るものなのか。そう思わざるを得なかった。

　この夏、決勝でぶつかった沖縄尚学の監督・比嘉公也と、日大三の監督・三木有造の言葉のことである。

「ここまで似ていた」2人の発言

　比嘉は指導方針として、これだけは変えなかったものはあるかと問われ、こう答えた。

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「ダメなことはダメだって強く言うことくらいですかね。具体的に言えって言われると難しいんでしょうけど、その時々でダメなものはダメだと言ってきました」

　三木はまったく同じことを言った。指導者としてこれだけは譲れないと守ってきたものは何かと聞かれ、こう話したのだ。

「ダメなことをダメって言えることですかね。そこは絶対に譲らずにきたと思います。選手がダメなことしているのに、大人がのうのうとしてちゃダメだと思うんですよ。生徒は自分らの行動とか姿勢を見てると思うんです。大人が適当なことをやってたら、ついてきてくれないと思うんです」

沖縄尚学を率いる比嘉公也監督、44歳 ©JMPA

日大三を率いる三木有造監督、51歳 ©Hideki Sugiyama

　ここも共通している点なのだが、2人からは支配欲のようなものを感じない。比嘉は近年、練習メニューを選手たちに任せるようになった。その理由をこう語る。

「北海高校の平川（敦）先生が沖縄に指導者講習に来られたとき、企業にどんな学生を必要としているかみたいなアンケートを取ると、コミュニケーション能力、チャレンジャー精神、それから主体性という3つの能力に絞られるんだみたいな話をしていて。単純にそういう学生にすればいいなと思ったんです。主体性を育てるには否定しないってことが大事だと思うんですよね。何でもかんでも否定してしまうと、結局、自分たちは否定されるんだってなってしまうので。だから、この練習は何のためにするのかというのが書かれていたら、それは認めるようにしています」

　主体性を三木の言葉に置き換えるとこうなる。

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