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プロ野球PRESSBACK NUMBER
「電話では話せないから…」阪神ドラ1・高山俊が語る“戦力外通告”の真実「阪神の結果は今も見てますよ」32歳なった天才が新潟で目指す“復帰第1号”
text by

谷川良介Ryosuke Tanikawa
photograph byNumberWeb
posted2025/08/27 11:05
現在はオイシックス新潟で現役を続ける元阪神の高山俊
「たまに僕の記事を見ると連絡をくれるんですよ。(坂本の活躍は)嬉しいですよね。こっちでは阪神の中継は流れてないので、見る機会はほとんどないけど結果は見てますよ。対戦することもないですから会うことはほとんどないのですが(阪神が強いのは)嬉しいです」
高山の活躍にファンも反応する。
『高山絶好調じゃん』『代打でもいいからウチにきてほしい』
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SNSにはNPB復帰を望む声が目立ち、その可能性を探る考察記事も溢れていた。今もなお高山に対する期待が消えないのは、ドラフト1位という選ばれし人間に与えられた称号と2016年の輝かしい活躍、そして阪神で積み上げた8年間があったからにほかならない。
高山がキッパリ言い切った“ある一言”
「阪神に入れてよかった? よかったんじゃないですかね。他球団を知らないから比べようがないけど(笑)。でも阪神でよかったと思えるようにやってきたつもりです。もちろん後悔することもありますよ。打席から戻ってもっとこうすればよかったな、それこそもっと自信を持てていたら変わったかもしれないとか、細かいことはたくさんある。でもそれを言っても仕方がない。だから“後悔”とはまた違うというか。その日、その日、最善を尽くすようにやってきたのでこれからもそれを続けるだけ。今は新潟で一日一日頑張るだけです」
1週間後、NPB復帰を意味するトレード期限が過ぎた。吉報は届かなかった。
「未来のことは今決めることじゃないし、話すことでもないです」
新潟で聞いた言葉が蘇る。キッパリ言い切って部屋を出た背中に、まだ火が灯っていた。

