「イチローと大谷翔平は似てる？」ドジャース36歳野手はなんと答えた？ あの衝撃体験から10年「ルーキー時代にイチローと過ごせて幸運だった」 

　イチローが言っていた中で忘れられないのは、『毎日やるべきことをやることで、鏡の前で自分に正直でいられる』という言葉だ。毎日毎日の“小さなこと”に手を抜かない姿勢はそういった心構えの中から生まれるのだろう。球場に来てくれるファンに最高のプレーを届けるため、球団やチームメイトに敬意を示すために、自分の役割を果たす。それが、彼のプロ意識だった。

　結果は日々保証されるものじゃないけど、それを引き寄せるためにできることは全部やる。彼は誰に言われたわけでもなく、自らの責任感で毎日全力を尽くしていたのだと思う。

イチローとロハスが試合前に行っていたルーティンの様子　©︎AP/AFLO

休日でもフルメニュー「信じられない」

　マーリンズでチームメイトだった間に、こんなエピソードがある。フィラデルフィアに移動してオフの日があったんだけど、そこでイチローの通訳のアレン・ターナーがフィリーズのクラブハウスのスタッフに『イチローが明日球場を使って練習したい』って事前に頼んでいるのを聞いたんだ。イチローはその日、キャッチボール、ランニング、打撃練習……と、まるで試合の日のようにフルメニューで取り組んでいた。オフの日に球場に来る選手はいるけど、ほとんどは軽く体を動かすくらい。そこでイチローがやっていたことには本当に驚かされたし、すごいなと思ったよ。

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　オフシーズンになっても、日本でも、シアトルでも、どこにいても毎日トレーニングを続けていた。彼にとってはそれが当たり前で、それこそが彼のワークエシック（労働倫理）。そして、引退した今でもまだ、日々のハードワークを継続しているのも知っている。身体も変化してきているだろうに、ほとんどクレイジーだけど、驚嘆せざるを得ない。そうやって継続することが精神面にも好影響を及ぼしているのだと思う。

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