メジャーリーグPRESSBACK NUMBER

「実は新球の開発を…」ダルビッシュ有“日米通算204勝”偉業の陰に「東北高時代に投げていた」“伝説の魔球”の解禁計画と38歳のモデルチェンジ 

text by

山田結軌

山田結軌Yuki Yamada

PROFILE

photograph byGetty Images

posted2025/08/03 06:00

「実は新球の開発を…」ダルビッシュ有“日米通算204勝”偉業の陰に「東北高時代に投げていた」“伝説の魔球”の解禁計画と38歳のモデルチェンジ<Number Web> photograph by Getty Images

日米通算204勝に到達したダルビッシュ。今季初勝利までの道のりは長く険しいものだった

 米データサイトなどによると右腕の角度はこれまでの平均よりも6―10度ほど低かったという。オーバースローの本格派の面影を残しつつ、サイドスロー気味のアームアングルから技巧派としてのピッチングスタイルで76球を投げた。

 以前は、左足を上げ、軸足の右足で垂直方向に立ち、打者方向へ真っすぐに体を倒していくフォームだった。しかしこの日は、左足を上げると同時に三塁側に上半身を前傾させ、やや角度を下げた右腕を振った。

タメを調整、“一段モーション”…変幻自在の投球術

 連打を許さず、被安打2はいずれも単打。ナショナル・リーグ東地区で首位争いをするメッツ打線に二塁を踏ませることなく封じた。左足を二段モーション気味に上げ、タメを作る従来のフォームをアレンジ。ときにタメの時間を長く取ったり、あるいは、二段モーションではなく“一段モーション”で走者がいなくてもクイック気味に投げて、打者のタイミングを外した。今ダルビッシュが持っている技のすべてを駆使して、結果を求めた。

ADVERTISEMENT

「やっぱり帰ってきてから全然、貢献どころか逆効果ぐらいのピッチングをしていたんで、それが1試合だけですけど、いいピッチングができて、そこはホッとしてますね」

実は…“新球”開発に取り組んでいた

 リハビリ期間中のことだ。実は新たな球種の開発に取り組んでいた。8球種を投じたこの日、実戦投入することはなかったが、今季中に選択肢に加わるかもしれない。人差し指と中指を立てて握る、一見するとナックルのような球種だ。キャッチボールやブルペンでは試投済み。さらにマイナー打者を相手にしたシミュレーション・ゲームでもテストしていた。

「高校の時は投げていた球種。同級生はみんなあの球種を知っているんですけど、プロでは投げたことなくて。最近投げるようになった。今日(6月25日)も1球投げて、ピッチャーゴロだったんですけど、ムーブメント(変化の仕方)もいいですし、ユニークな球なのでね。どこかで使えれば、と思っています」

 ベースボール・サバントによればメッツ戦では、8球種が判別された。フォーシーム、シンカー(ツーシーム)、カーブ、ナックルカーブ、スライダー、スイーパー、スプリット、カットボール。ここに9個目のオリジナル球種が加わるかもしれない。

フォーク? カーブ? 名前のない「魔球」

「ナックルでもないので(球種の)名前はなんだろうね?みたいな。トップスピンなのでフォークに近い。トップスピンのフォークでちょっとスライダー気味に落ちるみたいな。キャッチャーはカーブっぽいって言いますけど、そんな感じですね」

【次ページ】 歴代単独1位「日米通算204勝」その先へ…

BACK 1 2 3 NEXT
#ダルビッシュ有
#サンディエゴ・パドレス
#北海道日本ハムファイターズ
#東北高校

MLBの前後の記事

ページトップ