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「実は新球の開発を…」ダルビッシュ有“日米通算204勝”偉業の陰に「東北高時代に投げていた」“伝説の魔球”の解禁計画と38歳のモデルチェンジ
posted2025/08/03 06:00
日米通算204勝に到達したダルビッシュ。今季初勝利までの道のりは長く険しいものだった
text by

山田結軌Yuki Yamada
photograph by
Getty Images
1勝を挙げるまでの道のりは、これまで積み上げた勝利よりも時間がかかったかもしれない。2015年には右肘のトミー・ジョン手術を受け、リハビリで全休したことはある。しかし、メスを入れずしてここまで白星が遠かったことは、キャリアを通じてもなかった。
変化を恐れない38歳
ダルビッシュ有は7月30日(日本時間31日)のメッツ戦(サンディエゴ)に先発登板。右肘の炎症から復帰して5登板目、チームの今季109試合目でようやく1勝目を掴んだ。昨年9月27日のダイヤモンドバックス戦以来、実に306日ぶりの白星だった。
「もちろんうれしい気持ちはありますけど、ここまで何もしていないので、うれしくない部分もあったりとか、複雑です。とりあえずきょうの試合は休みの前で7回まで行けたので、それは良かったですね」
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落ち着いた口調でそう振り返った。
勝つために、チームに貢献するために、変化を恐れない。柔軟に自らをアップデートし、イメージした動きを体現できることはダルビッシュの器用さであり、優れたアスリートたるゆえんだ。
「サイドスローに近いような感じで」
この日はモデルチェンジした投法で7回2安打無失点と好投した。
「リリースポイントを一気に下げて、自分ではサイドスローに近いような感じで投げたことで、すごくきょうはハマった感じがしました」


