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「日本代表でも“ドS”な大宅が見たい」石川祐希も高橋藍も待ち望むセッター大宅真樹の限界突破…ライバル永露元稀、そして関田誠大への本音
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米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byJVA/AFLO SPORT
posted2025/07/23 11:02
バレーボール男子日本代表でセッターのポジションを争う大宅真樹(左)と永露元稀
自信になった、と言うのは身長192cmの永露だ。代表でここまで長く試合に出場するのは初めてのこと。
「やっぱり練習だけでは経験できない濃いプレッシャーだったり、たくさんの観客の前で、外国人相手に勝つというところを経験して、すごく自分の経験値が上がったと思います」
一方、大宅はなかなか自信を持てずにいる。
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大宅も代表で活躍することを渇望してきた。昨季(2024-25シーズン)まで所属したサントリーサンバーズ大阪(今季は日本製鉄堺ブレイザーズに移籍)では、高い技術と身体能力に基づく正確なトス、臨機応変な組み立てでスパイカー陣を活かし、リーグで5年連続決勝に進出し4度優勝。23年の世界クラブ選手権では日本勢初の銅メダルも獲得した。
だが代表では活躍の場を与えられなかった。22年の世界選手権では、関田誠大の控えとして二枚替えなどで役割を果たしたが、23年以降はほとんどA代表に招集されることはなかった。
避けられない関田誠大との比較
千葉大会を前に、改めて今年の日本代表への思いを聞くと、様々な感情があふれた。
「やっと自分を、この世界で、この舞台で披露する時が来たっていうワクワク感もありますし、その分、多くの人に見られて、よくも悪くも評価される。もちろん関田さんと比べられることも多くあるし。
でもそこはもう僕自身は割り切っています。そういう、関田さんと比べられる評価だけは気にせず、オール無視、フルシカトしようと(苦笑)。もちろん関田さん関係なしに悪く評価されるところは、本当に自分の実力だと思うので、しっかり受け止めて、改善できることは何でもやっていきたい」
パリ五輪まで日本代表の絶対的な司令塔だった関田は、右足関節の手術を受けたため今年代表には参加していないが、意識せざるを得ない存在だ。
「関田さんの名前が出てくると“あ”とはなります。しょうがないんですけどね。でも自分の良さを消して関田さんにならなきゃいけないのかというと、そうではないと思うし。関田さん関田さんとなっているけど、代表はそこだけじゃないので」


