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「史上初48カ国出場のW杯」グループ次第で32強での対戦可能性はなんと“最大40カ国”…日本代表の秘策「東大・筑波大情報分析チーム」って?
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佐藤景Kei Sato
photograph byGetty Images
posted2025/07/23 17:51
2026年の北中米W杯は48カ国が出場し、決勝トーナメントが32強から始まるため、組み合わせの数は膨大になり、対戦可能性がある「分析対象チーム」の数もグループによって大きく異なる
東大と筑波大の分析チームを編成
「日本は過去、ワールドカップのラウンド16に4度進んでいますが、その先は未知の領域です。そこに入っていくために当然ながら分析は欠かせません。対戦可能性のあるたくさんの国をカバーしなければならないのですが、毎回の練習やミーティングのときに用意する加工した映像も、4人の分析担当だけでは準備し切れない。大会中に毎日、徹夜作業を続けるような状況では体が持たないし、1カ月以上の長丁場となる大会は戦えない。
そうした見通しがある中で、現在は東京大学と筑波大学の協力を得て、チームを編成しています。映像の加工やデータの抽出など日本代表の4人の分析担当をサポートする役割を担ってもらっている。2024年1月のアジアカップですでにその体制を開始して、それ以降も何度も研修会を開いてきました。
それぞれの国の基礎情報を得ることは今からやれることですが、本大会に入ればもう総力戦で準備しなくてはなりません。われわれは常に一番厳しい状況を想定して準備しているので、最大で40チームの情報をリアルタイムでアップデートしていく必要が出てくると考えています。スピード感を持って対応することが何よりも大事。40人ほどのグループで動いていますが、みんなとても優秀で何か課題が見つかるとそれを解決する策を見いだす形になってきた。本大会で結果を出すために体制は整えています」
「対戦可能性40チーム」にも対応できる
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ドローの結果、仮にラウンド32で最大40チームと対戦可能性があるグループIに振り分けられても、対応できる準備を進めている。
そのなかでも、日本にとってベストなグループはどこなのか? 3回目ではさまざまな条件をもとに考えてみよう——。
〈全3回の2回目/つづく〉

