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「代表海外組の帰国はチャーター便で」「日本でも欧州時間で活動」W杯最終予選最速突破への“徹底準備”の内実をバックアップ責任者に聞く!
posted2025/07/23 17:50
日本代表が史上最速でW杯出場を決めたウラでは、選手のコンディションに徹底して気を配る様々な準備があった
text by

佐藤景Kei Sato
photograph by
Kiichi Matsumoto
アジア最終予選を史上最速で突破したのは、偶然ではない——。
過去2回の予選はいずれもホームで迎えた初戦でつまずいた。ロシア大会の予選ではUAEに1−2、カタール大会はオマーンに0−1で惜敗。北中米ワールドカップを目指す過程では、その原因の究明と対策が必要だった。
初戦を乗り切るための緻密な「準備」
「過去2大会の最終予選はスタートがうまく切れず、苦しい展開になりました。要するに9月シリーズ(2試合)の難しさに直面した。相手は早めに乗り込んできてキャンプを張り、時差調整もしていた。試合までの準備期間に大きな差がありました。一方で、われわれは海外でプレーする選手が中心になっていてシーズンがスタートした直後のタイミング。所属チームにおけるポジション争いのストレスだったり、そもそもシーズンのスタート時期にもばらつきがあった。その結果、コンディションの上がり方にも違いがあり、さまざまな面で準備の難しさがありました。
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そのうえで問題だったのが、日曜日まで所属クラブで試合があるケースでした。代表の連戦のうち最初の試合は木曜日に開催されることが多いわけですが、火曜日に到着してその日はリカバリーが必要な選手もいて、実質、チーム全体で練習できるのは試合前日の水曜日だけだった。これを何とかできないかというのが、われわれの出発点でした」
2023年2月に現職に就いた山本昌邦ナショナルチームダイレクターは、フィリップ・トルシエ監督時代にコーチを務め、アテネ・オリンピックでは監督としてチームを率いた。予選はもちろん、国際大会を戦った経験を豊富に持つ。その中で成功と失敗を繰り返し、痛感したことがあるという。それは細部にわたる「準備」の重要性だ。

