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甲子園の風BACK NUMBER
「教職員スト&生徒募集停止」で一時は部員ゼロも…“レゲエ校歌”の和歌山南陵高野球部が復活 「6人の新入生」がそれでも同校を選んだワケは?
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沢井史Fumi Sawai
photograph byFumi Sawai
posted2025/07/18 17:00
連合チームでの出場となった和歌山南陵高の1年生6人。学校の不祥事やレゲエ校歌など様々な面で話題となった昨年からのリスタートを切った
ただし、和歌山南陵の登録選手6人は、すべて1年生だ。
給与未払い、教員スト…3年前に募集停止に
同校で経営難による教員の給与未払いが発覚し、教職員の授業ボイコットが起きたのは22年6月のこと。その後、和歌山南陵高を運営する学校法人が県から経営改善の措置命令を受け、以降は生徒募集の停止が続いていた。
昨夏の大会は22年春に入学した10人の3年生のみで戦った。それでも初戦で勝利を飾り、個性的な「レゲエ校歌」は全国的にも大きな話題となった。
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だが、夏の大会で敗れた後、10人の選手は野球部を引退。唯一の学年が抜けたことで、一度は野球部員がゼロになった。
だが、昨年から理事長のポストに就いた甲斐三樹彦氏が業務改善に奔走し、措置命令が解除。昨年12月から、ようやく生徒募集が再開されていた。
とは言え世間的に12月となればほとんどの中学3年生の進路は決まっている。
しかも、前述のボイコットの件を発端に多くのメディアで報道されたことで、組織内のゴタゴタがあったことも周知されていた。
そんな状況にもかかわらず、6人の新入生が和歌山南陵を選んだ理由はなんだったのだろうか?
<次回へつづく>

