テレビに映らない大谷翔平:番記者日記BACK NUMBER
“テレビに映らない”大谷翔平「オオタニはクレイジーだ」謙虚な“164キロ怪物”ミジオロウスキー23歳に取材後「大谷がHR打ちそう」記者陣ポツリ
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柳原直之(スポーツニッポン)Naoyuki Yanagihara
photograph byIcon Sportswire/Getty Images
posted2025/07/17 11:00
ブルワーズ戦での大谷翔平。全米注目の剛腕ミジオロウスキーから直接聞いた“本音”とは
翌日に控えた大谷との対戦、クレイトン・カーショーとの投げ合いや、最近の調子や剛速球の秘密などいろいろと聞きたいことはあったが、大谷との対決に絞って質問した。ミジオロウスキーは、23歳の青年らしい屈託のない笑みを浮かべてこう語った。
「大谷との対決は名誉であり特別なこと。あんなに遠くまで打球を飛ばせるなんて本当にすごいし、クレイジー。彼のパワーには気を付けないといけない」
身長2メートル1、体重89キロの細身の長身から投げ込む直球の平均球速は驚異の99.2マイル(約159.6キロ)を誇り、最速は102.4マイル(約164.8キロ)。長い右腕をぶん回すように投げる横滑りのスライダーも一級品だ。大谷がエンゼルスに移籍した2018年から動向をチェックし、今季復活した「投手・大谷」にも感銘を受けているようで「僕も運良く彼と同じくらい速い球を投げられるけど、他の球種だって少なくとも僕と同じくらいかそれ以上かもしれない」と謙虚に語る姿も印象的だった。
真摯で謙虚…素直に応援したくなる存在
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2、3個のクイッククエスチョンで承諾してもらったにもかかわらず、気付けば計7個の質問に答えてもらった。選手の優しさに甘えてしまったのは反省しなければならないが、真摯(しんし)に応える姿は素直に応援したいと思える存在だった。
大谷と怪物対決といえば、昨季新人王のパイレーツの右腕ポール・スキーンズとの昨年6月5日の初対戦では、1打席目に3球連続空振りで三振を喫した後、2打席目に100.1マイル(約161キロ)の速球を捉えてバックスクリーンに本塁打を放つなど名勝負を演じた。
ミジオロウスキーはデビューから3戦目の今年6月25日のパイレーツ戦でそのスキーンズと投げ合い、2008年以降でブルワーズの投手で最速の102.4マイル(約164.8キロ)を含む100マイル超を19球計測するなど、異次元の投球で投げ勝っている。
試合前、大谷の調整で気になったこととは
その後は気になることがあった。
試合前に登板2日後の大谷はいつものキャッチボールを行わず、壁当てに終始した。


