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「9回2死満塁でバント」「本盗失敗で試合終了」中日はなぜ“奇策”に頼るのか?「打順に改善の余地ある」アナリストに聞く得点力不足の“意外な盲点”
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曹宇鉉Uhyon Cho
photograph byHideki Sugiyama
posted2025/07/14 17:28
今季から中日を率いる井上一樹監督。7月14日時点でCS出場圏内の3位まで2.5ゲーム差の5位につけている
「3番より重要な2番」が固定できていない
現在、中日で「強打者」の定義に当てはまるのは、規定打席を満たしながらリーグOPS上位10傑に名を連ねている岡林勇希と上林誠知の2人だろう。昨季まで2年連続で20本塁打以上をマークし、怪我による離脱を経て6月に復帰した細川成也(規定未達ながらOPS.800)が彼らに続く存在といえる。打者の得点創出能力を評価する指標である「wRC+」においても、岡林と上林はリーグ平均を上回る数字を残している。
先述のセオリーに従えば、この3人を「1・2・4番に置く」ことが賢明な起用法といえる。だが、実際にはほとんどの試合で「1番・岡林、3番・上林」もしくは「1番・上林、3番・岡林」という打順になっている。3番よりも重要とされる2番は固定できておらず、5月以降は打率1割台、OPS.500前後の田中幹也が起用されるケースが多い。また、細川も4番での起用は48試合中22試合にとどまっており、セイバー的には「1~5番」よりも優先度の低い6番で11試合に出場している。
この傾向について尋ねると、市川氏は「そもそも打てるバッターが限られているので悩ましいところではありますが……」と前置きしつつ、具体的な改善案を述べた。
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<続く>
※注1 出典:https://1point02.jp/op/gnav/column/bs/column.aspx?cid=53976

